2020年5月4日、新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」が公表されたほか、世界各地のコロナウイルス感染症数の動向を見ても今後も新型コロナウイルス感染対策への注意が必要です。
今回は、新型コロナウイルス感染症対策を踏まえを目的としたごみを捨てる際の注意点について、家庭・医療機関・宿泊療養施設・ごみ収集運搬作業者別にまとめました。
参照厚生労働省 新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を公表しました
目次
家庭ごみの捨て方で注意すること
環境省が「新型コロナウイルスなどの感染症対策のためのご家庭でのごみの捨て方~家庭ごみを出すときに心がける5つのこと~」を公開しています。正しいごみ出しルールに従うことで、家族のためだけでなく、ごみの収集・処理を行う作業員の感染対策につながり円滑で安全なごみ収集・処理につながります。
- ごみ袋はしっかりしばって封をする
- ごみ袋の空気は抜く
- 生ごみは水切りする
- 普段からごみの減量を心がける
- 自治体の分別・収集ルールを確認
参照新型コロナウイルスなどの感染症対策のためのご家庭でのごみの捨て方 ~家庭ごみを出すときに心がける5つのこと~
医療関係機関やその廃棄物を取り扱う場合に注意すること
医療関係機関での新型コロナウイルス感染性廃棄物の処理は、基本的に他の感染性廃棄物と同様の「廃棄物処理法に基づく感染性廃棄物処理マニュアル」に沿って処理します。
新型コロナウイルス感染症に感染した方や感染の疑いがある方の使用したリネン類も他の感染症と同様の取り扱いとし、むやみに廃棄せず、直接触れないように手袋・マスクをつけて熱水で洗濯、次亜塩素酸・アルコールによる消毒を行うことで廃棄物の減量化を求めています。
また、感染性廃棄物は以下のようにそれぞれの性状にあった容器に入れます。
参照医療関係機関や、その廃棄物を取り扱うみなさまへ 新型コロナウイルスの廃棄物について
宿泊療養施設のごみの捨て方で注意すること
新型コロナウイルス感染症の軽症者の受け入れを行っている宿泊療養施設で排出される廃棄物は「廃棄物処理法(廃棄物の処理及び清掃に関する法律)」により、感染性廃棄物ではない廃棄物として処理できます。これは、宿泊療養施設から排出される廃棄物を感染性廃棄物として感染性廃棄物の処理施設で処理することで、処理施設に廃棄物が集中して処理が停滞しまうことを回避するためです。
そして、廃棄物処理を行う作業員への感染を防ぐためにも以下のような3つの点に注意が必要です。
- ごみを直接触らない
- 縛って封をする
- ごみ捨て後は手洗いをする
ごみ収集運搬作業者が注意すること
ごみの収集運搬作業を行う作業員は、3つのシーン(作業前、作業中・休憩中、作業後)別に新型コロナウイルス感染症対策を行うよう、環境省から情報公開されています。収集運搬作業において朝礼・休憩・着替え・車両移動中での作業員間で3つの密が生じないように注意が必要です。
また、手指の消毒を行った後の接触感染(同じ物に触れるなど)の原因になる行為を避けることも大切です。事務処理を行う上では、在宅勤務・時差出勤・自転車通勤の実施など人と人との接触を極力減らし、可能な範囲で従業員の同時感染を防ぐような工夫が求められています。
健康増進法の施行と喫煙所で注意したいこと
健康増進法が2018年に改正され、2020年4月1日から全面施行されたことで、望まない受動喫煙を防止する取り組みがマナーからルールへ変わりました。この改正により、原則屋内禁煙になったことで、新たに喫煙所や喫煙スペースが設置されている場合、ソーシャルディスタンス(フィジカルディスタンス)を保てない状況になりやすいことから、喫煙所や喫煙スペースでの会話・携帯電話での通話を行わないよう注意が必要です。
参照ごみの収集運搬作業をされるみなさまへ 収集運搬作業における新型コロナウイルス対策
参照環境省 廃棄物処理における新型コロナウイルス感染症対策に関するQ&A(廃棄物処理を行う方向け)
まとめ
新型コロナウイルス感染者数を減らすため、国民全体に対して新型コロナウイルス対策への取り組みが求められています。国内での新たな患者数がピーク時より減ってきた今、アフターコロナ対策が必要とも言われています。
また、新型コロナウイルス感染症対策は、他の感染症対策にも通用する部分が多いことを踏まえ、基本的な感染症対策の知識として今回公表されている対策情報を確認しておきましょう。