今回は使い捨てカイロの成分や処分方法、未使用や期限が切れた使い捨てカイロの取り扱い方法を解説します。
使い捨てカイロの成分
鉄は空気中の酸素と反応して酸化鉄(水酸化第二鉄)となります。
この化学反応を有効利用したものが使い捨てカイロです。
カイロの外装を開封すると、空気中の酸素とカイロの成分の鉄粉がまじりあい、短時間で酸化し熱を発生させます。
【使い捨てカイロの成分と役割】
鉄粉 | 原材料中の半分以上が鉄粉(純鉄)。 酸化反応になくてはならないもの。 |
水 | 鉄粉がさびる速度を早める。 |
バーミキュライト | 雲母系の原鉱石から作られる人工用土。 バーミキュライトの表面の小さな穴に水分を取り込んで保水剤の役割をしている。 |
活性炭 | 表面の微孔に空気を取り込んで酸素の供給を促す。 |
カイロ本体 | 空気を通さない不織布。 そのままでは空気が入らないので、微孔が開いている。 |
外装 | 空気の侵入を遮断できる使い捨てカイロ専用の特殊フィルム。 |
使い捨てカイロの処分方法
使い捨てカイロの処分方法は、自治体によって「可燃ごみ」「不燃ごみ」「その他」と分別方法が異なっています。
すでに発熱した使い捨てカイロが再び発熱することはほとんどありません。
カイロの中身は取り出さず、白い不織布のまま指定された分類にゴミ出しします。
【使い捨てカイロの分別例】
神奈川県横浜市 | 燃やすごみ |
千葉県千葉市 | 可燃ごみ |
大阪府大阪市 | 普通ごみ |
東京都板橋区 | 不燃ごみ |
愛知県名古屋市 | 不燃ごみ |
広島県広島市 | 不燃ごみ (使用してから、丈夫なポリ袋に入れて出す。) |
福岡県福岡市 | 燃えないごみ |
東京都新宿区 | 金属・陶器・ガラスごみ |
お住まいの地域の分別については、自治体のホームページなどで確認してみてください。
未使用・使用期限切れのカイロの取り扱い
使い捨てカイロの使用期限はメーカーや商品によって異なりますが、おおよそ購入から2~5年と余裕をもって設定されています。
シーズンが終わっても余っている場合は、密閉できる袋に入れて、日の当たらない場所に保管しましょう。
廃棄をする場合は、一度袋から取り出して発熱させて、冷ました上でごみに出すようにしてください。
また、未使用で使用期限が切れてしまった場合についても全く使えないわけではありません。
有効期限が過ぎたカイロは、少しずつ品質は落ちていきますので、持続時間や温度に影響が出る可能性がございます。
そのため、使用のお勧めはできかねますが、一度開封をして、様子を見ながらご使用いただくこともできます。廃棄される場合は、市区町村の分別方法に従って廃棄をお願いします。
その際、袋から出すと、発熱する事がありますが、温かいまま廃棄をしても発火する事はございませんので、ご安心ください。
まとめ
使い捨てカイロの処分方法について解説しました。
ごみの分別方法は各自治体で異なっているので、お住まいの自治体のごみ分類を必ず確認するようにしてください。
最近では充電式のカイロ、電子レンジで温めて使うカイロなど、繰り返し使えるカイロが多く販売しています。
ごみ削減の観点からもぜひ利用してみてください。
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