今回は、生ごみ処理機の種類、それぞれのメリット・デメリット、自治体による購入補助制度を解説します。
目次
生ごみ処理機の種類
生ごみ処理機としては大きく「乾燥式」「バイオ式」「ハイブリッド式」の3種類に分けられます。
その他、「コンポスト(手動)」や「ディスポーザー」と生ごみを処理できるものがあります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。
乾燥式生ごみ処理機
乾燥式の生ごみ処理機は、生ごみを温風で乾燥させ減量します。
処理した生ごみは燃えるごみとして廃棄できます。
室内用で使用することが多く、生ごみを移動させる必要がありません。
しかし、ヒーターを使う際に電気代が高くついてしまったり、たい肥として活用ができないなどデメリットもあります。
【乾燥式のメリット】
- サイズが小さめ
- 比較的安価で購入できる
- 屋内型が多い
【乾燥式のデメリット】
- 使用のたびに電気代がかかる
- 乾燥が不十分だとニオイが出やすい
- 手入れが面倒
バイオ式生ごみ処理機
バイオ式の生ごみ処理機は、微生物の力で生ごみを分解、熟成させてたい肥にします。
屋外におくのが主流で電動型と手動型があります。
微生物の力を利用するので、手動型は電気代がかからず、電動型も乾燥型にくらべ電気代が抑えられます。
【バイオ式のメリット】
- たい肥として活用できる
- 音が静か
- 生ごみが残らない
【バイオ式のデメリット】
- においがでやすい
- 微生物への悪影響を及ぼす刺激物の投入ができない
- サイズが大きい
ハイブリッド式生ごみ処理機
ハイブリッド式の生ごみ処理機は、生ごみを乾燥させながら微生物が分解します。
室内で使えるタイプのものも多く、「乾燥型」と「バイオ式」の良いところを併せ持っているのが特徴です。
【ハイブリッド式のメリット】
- においがない
- 音が静か
- 手入れの手間が少ない
【ハイブリッド式のデメリット】
- サイズが大きい
- 本体価格・電気代など高め
コンポスト(手動)
コンポストは、「コンポスター」とよばれる容器を使い、微生物の働きを利用して生ごみを肥料化します。
エコで昔ながらの生ごみ処理方法が特徴的です。
代表的なものとして、
- 「設置型コンポスト」:庭の土を掘り、容器の下の部分を埋めます。生ごみ・落ち葉・土などを混ぜながら入れることで、土の中の微生物により栄養豊富なたい肥ができます。
- 「密閉型コンポスト」:密閉した容器に生ごみと発酵促進剤をいれて、生ごみを発酵させます。生ごみは分解されないので、土に移した後分解させます。
- 「段ボールコンポスト」:段ボールに資材と生ごみを入れかき混ぜるタイプです。安価で自作も可能で、ベランダなどでも使用できます。
があります。
【コンポストのメリット】
- 本体価格・電気代がかからない
- 栄養豊富なたい肥ができる
【コンポストのデメリット】
- 手入れが面倒
- においがでやすい
ディスポーザー
ディスポーザーは、キッチンのシンク下に取り付け生ごみを粉砕します。
今ではマンションの標準設備として設置されていることも多いです。
【ディスポーザーのメリット】
- すぐに生ごみを処理できる
- ごみの量を減らせる
- においが抑えられる
【ディスポーザーのデメリット】
- 維持管理費がかかる
- メンテナンスが必要
- 自治体によって設置について条例による規制がある場合も
自治体による購入補助制度
千葉県千葉市の生ごみ減量機器購入費補助金制度を例に解説します。
対象の種類
千葉市では、
- 生ごみ減量処理機(乾燥減量型・分解消滅型)
- 生ごみ肥料化容器(コンポスト容器・密閉処理容器)
- 段ポールコンポスト
の購入に対して、補助が対象となります。
補助の上限額
それぞれの補助上限額は、
種類 | 補助上限額 | 補助率 |
生ごみ減量処理機 | 35,000円 | 1/2 |
生ごみ肥料化容器 | 4,000円 | 2/3 |
段ポールコンポスト | 4,000円 | 2/3 |
補助の要件
補助に関して、
- 市内在住の購入者本人による申請
- 「生ごみ減量処理機」及び「段ボールコンポスト」は購入後、1年以内に申請
- 「生ごみ減量処理機」は5年で1基まで、「生ごみ肥料化容器」は5年で2基まで、「段ポールコンポスト」は1年で2基まで
- 処理物を有効活用できる見込みがあること
と要件が定められています。
申請方法
生ごみ処理機を全額で購入し、申請書類を作成し、市へ提出(郵送)します。
【必要書類】
- 生ごみ減量処理機購入費補助金交付申請書(兼請求書)
- 生ごみ減量処理機購入設置報告書
- 住所が確認できる身分証明書の写し
- 「領収書の原本(処理機本体のみ)」または「生ごみ減量処理機販売報告書」申請から約2か月で補助金額が振り込まれるようです。
まとめ
家庭からでる「燃やせるごみ」の約4割を占めていると言われる生ごみ。
生ごみ処理機の種類によって、屋内型・屋外型。1日に投入できる生ごみの量が異なります。
本体価格や使用にかかる電気代もさまざまあるので、家庭生活に合ったものを購入するようにしてください。
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