「あわせ産廃」とは?自治体の受け入れ基準を解説!

「あわせ産廃」について解説します。

「あわせ産廃」とは

事業者から排出される廃プラスチック類など産業廃棄物に分類されるものは、一般廃棄物処理業者が収集運搬を行うことができません。
しかし、産業廃棄物を一般廃棄物とあわせて処理することを市区町村が認めることがあります。
これを「あわせ産廃」「あわせ産廃処理」といいます。

第三章 産業廃棄物
第一節 産業廃棄物の処理
(事業者及び地方公共団体の処理)
第十一条 事業者は、その産業廃棄物を自ら処理しなければならない。
2 市町村は、単独に又は共同して、一般廃棄物とあわせて処理することができる産業廃棄物その他市町村が処理することが必要であると認める産業廃棄物の処理をその事務として行なうことができる。
3 都道府県は、産業廃棄物の適正な処理を確保するために都道府県が処理することが必要であると認める産業廃棄物の処理をその事務として行うことができる。

引用廃棄物の処理及び清掃に関する法律

自治体の対応例

自治体での産業廃棄物の処理は例外的措置のため、自治体により対応が異なります。
受入基準については各自治体のホームページ等で公開されています。
必ず自治体へ確認をしてください。

熊本県熊本市

一部の産業廃棄物について、熊本市と契約を結ぶことでごみ処理施設に持ち込むことが可能です。

参照熊本市「あわせ産廃について」

持ち込める産業廃棄物

【環境工場に持ち込むことができる産業廃棄物】

持ち込むことができる産業廃棄物 持ち込み可能量
汚泥(市の施設から排出されるものに限る。)
廃プラスチック類 200キログラムまで
動植物性残さ 1トンまで
紙くず(建設業に係るもの。)、繊維くず(建設業に係るもの。) 合計1トンまで

【扇田環境センターに持ち込むことができる産業廃棄物】

持ち込むことができる産業廃棄物 持ち込み可能量
燃えがら(市の施設から排出されるものに限る。)
廃プラスチック類(環境工場で処理困難なものに限る。)、金属くず(他廃棄物と密着不可分なものに限る。)、ガラスくず及び陶磁器くず(廃石膏ボード及び水銀を含む廃蛍光管を除く。) 合計1トンまで

※上記持ち込み可能な産業廃棄物でも以下のものは対象外です。

  • 資源化できるもの
  • 市の処理施設で処分が困難なもの
  • PCBが付着または封入されているもの
  • 爆発などの危険性があるもの
  • 医療関係機関から排出されるものについては、感染の恐れがあるもの
  • 有害物質を含むもの
  • 汚泥については、含水率85パーセント以上のもの
  • 自動車等を破砕したもの(シュレッダーダスト)
  • 水銀が付着または封入されているもの

静岡県静岡市

静岡市の条例で定める一部の産業廃棄物については、清掃工場へ持ち込みができます。
ビニール、プラスチック、ゴム、ガラスなどの産業廃棄物は持ち込みができません。

清掃工場へは自ら持ち込むか、収集運搬許可業者に委託しなければなりません。

参照静岡市「清掃工場へのごみの持込みについて(事業ごみ)」

【持ち込める産業廃棄物】

  • 紙くず(建設現場からのものを除く。)
  • 木くず(建設現場からのものを除く。)
  • 繊維くず(建設現場からのものを除く。)
  • 金属くず(廃家電を含む(ただし、テレビ、洗濯機・衣類乾燥機、エアコン、冷蔵庫、冷凍庫及び、パソコンを除く。)
  • 乾電池
  • 上記1~3までに掲げる産業廃棄物に係る燃え殻

※ただし、多量であるもの、著しく大きなもの及び特別管理産業廃棄物を除く、

まとめ

「あわせ産廃」は市区町村が公益上の観点から行うもので、排出事業者自らが処理責任を負っていることに変わりはありません。
ごみ処理施設に産業廃棄物を持ち込むことができる基準は自治体ごとに異なります。
詳しい基準は自治体へ問い合わせをしてください。

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