衣替えで断捨離するコツは?必要な服の基準・衣類の処分方法も解説

季節の終わりを感じると、「そろそろ衣替えをしなきゃな」と気になり始める方も多いでしょう。

今年の衣替えでは「断捨離」にチャレンジしてみませんか?手持ちの衣服を改めてチェックできる衣替えは、断捨離のベストタイミングです。クローゼットや衣装ケースを空にして風を通せば、カビ・ニオイの対策になるうえ収納方法をアップデートするきっかけにもなります。

この記事では、衣替えでの断捨離の方法やコツをご紹介します。必要・不要の判断基準や衣類の処分方法も解説しますので、ぜひご覧ください。

衣替え時の断捨離の手順

衣替え時の断捨離は、次の手順で進めると効率的です。

  1. 手持ちの服をすべて取り出して並べる
  2. 日常的に着る服・着ない服に分ける
  3. 着ない服を「必要・不要」に分ける
  4. 手元に残す服は収納し、不要な衣類は処分する

まずは「自分の手持ちの衣服を正確に把握すること」から始めましょう。

クローゼットや衣装ケースに収納している衣服をすべて取り出して、一目で見渡せる状態にします。「これは捨てられないな」と思う洋服も、いったん同じように並べてください。

今まで着ていた衣類と、もうすぐ着始める「来シーズン」のアイテムが混ざらないように気を付けておくと、この後の作業がラクになります。

次に、このシーズン中に「日常的に着る服」「着ない服」に分けます。これから着る服は、毎日使うクローゼットに戻しておきましょう。

「着ない服」はさらに「手元に残すもの」「処分するもの」に分けます。必要・不要の判断基準はこの次の章でご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

その後、手元に残す服を衣装ケースや収納袋にしまいます。収納前にもう1度洗濯する「しまい洗い」をしておくと、カビやニオイ、虫食いの予防になります。完全に乾いた状態で収納しましょう。

不要な服の具体的な処分方法は、後ほどご紹介します。ご自分にとって気持ちがいい方法で処分しましょう。

衣服の断捨離の判断基準

衣服に限らず、断捨離では「まだ使えそうだし…」「これ全然使ってないけど、捨てるのはもったいないなぁ」と悩みますよね。

断捨離には、ある程度の思い切りのよさも大切です。必要・不要を判断する基準を最初に決めておくと、あまり悩まずに作業を進められます。

衣服の必要・不要を判断する基準を3つご紹介します。

① 過去1年の間に1回でも着た?

衣服の断捨離は「一定の期間中に着た頻度」を考えると効果的です。例えば、「過去1年間着ていない服は不要」と決めてみてください。

これまでの1年間で1度も着ていない服は、今後着る可能性も低いものです。買ってから1度も着ていない服や、まだ着れるけれど好みではない服だと「もったいない」と感じますが、実際に「この1年間は着ようと思わなかった」という事実もあります。

まだ新しい服は、必要な方に使ってもらえるように処分すると気持ちよく手放せるでしょう。

② 衣服のコンディション・傷み具合はどう?

一目見たときに、傷みがあると分かる服は処分候補に入れるのがおすすめです。

特に衣替え時の断捨離では、着用シーズンが終わる衣服のコンディションをチェックしておきましょう。来年同じ季節を迎えたときの衣替えがラクになります。

衣服の傷み具合は、次のようなポイントで確認できます。

  • 布地のほつれやへたり感、ヨレ
  • 色褪せ・変色
  • シミや黄ばみ、シワ
  • 毛羽立ち、毛玉 など

お気に入りの服だと、傷みがあっても捨てづらいものですよね。そのようなときは「この服をメンテナンスしながら着られるか」を考えてみてください。ご自分で補修したり、お直しを依頼したりしながら長く着ると決めるのもすてきです。

③ その服は「今の自分」に似合う?

断捨離の基本は、不要なものを手放して必要なものだけを残すことです。衣替えの際に必要な服を見極めるには、「今の自分に似合うかどうか」という観点で考えると分かりやすくなります。

年齢とともに、似合う服は変化します。似合う色や素材、テイストはもちろん、ご自分の好みも変わるはずです。女性の場合、ライフステージやホルモンバランスの変化によって体型が変わりやすいため、以前着ていた服が似合わなくなることも多いでしょう。

処分するか迷った服は、鏡の前で身体に当てて眺めてみてください。違和感があれば、その服は手放し時かもしれません。

衣替え時の断捨離のコツ

断捨離では、このような失敗も起こりやすいです。

  • 今必要なあの服、この前の断捨離で捨ててしまった…
  • 去年の子供服がサイズアウトしていて、今から着られる服がない
  • 断捨離後、また衣服が増えてしまった

次の季節や来年の自分をラクにする、失敗しない断捨離のコツをご紹介します。

必要な衣服まで捨てないように気を付ける

断捨離で必要な衣服まで捨ててしまうのは本末転倒です。必要・不要をきちんと見極めて、あくまで不用品のみを処分するよう注意しましょう。

例えば、冠婚葬祭用の礼服やフォーマルドレス、入学式などのセレモニーに必要な洋服は、処分の前にいったん考えるのが無難です。特に、お通夜・葬儀などのお悔やみごとは突然起こります。いざというときにないと困る喪服や礼装用小物は、必要最低限のものを残しておきましょう。

ただし、年齢や今の体型に合わないならこの機会に断捨離して、新しいものを揃えるのもおすすめです。その際も、念のため新しく購入した後に古いものを処分するとよいでしょう。

また、カーディガンやジャケットのような軽めのアウターの断捨離にも注意が必要です。

気温が安定しない季節の変わり目は、前日まで暖かかったのに急に寒くなるときがあります。急な寒さに対応できる軽めのアウターは、少なくとも手元に1~2枚ほど置いておくと安心です。

暖かい時期の衣替えは、寒さへの警戒感が薄れてニットやアウター類もどんどん捨ててしまいやすいです。断捨離には思い切りも大切ですが、「必要なものを残す」という基本は忘れないようにしましょう。

子供服は「成長スピード」を考えて断捨離

お子さんがいらっしゃるご家庭では、子供服の断捨離に悩む方も多いでしょう。

子どもの成長は、10歳前後まで早く進みます。この時期は衣服のサイズもすぐに変わってしまうため、「来年もまだ着れるはず」と保管していたアイテムも次の年にはサイズアウトしているケースが珍しくありません。「今ぴったりで着ている子供服」は、衣替えのタイミングで処分すると翌年がラクになります。

けれども、すぐにサイズアウトしてあまり着ていない服だと捨てるのがもったいなく感じますよね。

状態のよい子供服は、必要としている人が多いものです。児童福祉団体などの回収ボックスやリサイクルショップに持っていくと、誰かの役に立つ可能性があります。

また、親戚や友人知人の子どもへの「おさがり」も検討してみましょう。

次の衣替えがラクになるように収納

手元に残す服は、次の衣替えがラクになるように収納しましょう。

すべての衣服・小物を取り出す断捨離は、収納方法やグッズを一新するチャンスでもあります。例えば、次のように収納すると分かりやすいです。

  • 衣服はシーズンごとに、または種類別に収納する
  • 透明の衣装ケース・収納袋を使う
  • 中身が見えない場合はラベルやマスキングテープでメモしておく

シーズンごとに衣服や小物をまとめて収納しておくと、次の衣替えがすぐに完了します。種類別にまとめると、畳んだ大きさが揃いやすいためすっきり収納できます。お好みの方法を選んでみてください。

また、どうしても捨てるか捨てないか決められない衣服がある場合は、まとめて次の衣替えまで保管しておくのも手です。「次の衣替えまで使わなかったら処分」と決めておくとよいでしょう。

不要な衣服の処分方法は?

断捨離で不要と判断した衣服は、次の方法で処分するのがおすすめです。

  • 可燃ごみとして処分
  • 資源ごみや古着・古布として処分
  • 「ダウンサイクル」で有効活用
  • 回収業者に依頼
  • 買取専門店やリサイクルショップに売却
  • フリマアプリに出品

衣服の処分方法を1つずつ解説します。

① 可燃ごみとして処分

不要な衣服は、多くの自治体で「可燃ごみ」として処分できます。汚れが目立つもの、古くなったものなどリユースが難しい衣服は、可燃ごみとして処分しましょう。

一般的に「90%以上が可燃素材」の衣服であれば、どのようなアイテムでも燃えるごみとして扱う自治体が多いです。ごみ袋に入れて可燃ごみの日に指定の場所にもっていくだけでよいので、特別な手間はかかりません。処分費用も指定のごみ袋代のみなので、できるだけ手間やお金をかけずに処分したい方におすすめです。

しかし、1度に大量の衣服を可燃ごみとして出すと、回収してもらえない可能性もあります。断捨離後にたくさんの衣服を処分したい場合は、数回に分けて出しましょう。

② 資源ごみや古着・古布として処分

不要な衣服は「資源ごみ」または「古着・古布」としての処分を推奨する自治体もあります。回収された衣服はリサイクル・リユースによって再び利用されるため、エコフレンドリーです。

可燃ごみとして処分する場合は「90%以上が可燃素材であればすべて可燃ごみ」が一般的でしたが、資源ごみとして処分する場合はある程度の規定を設けている自治体も多いです。

例えば、古着・古布の回収ボックスを常設している東京都世田谷区では、次のように回収可能な物品を定めています。

  • そのままの状態で着られる衣類(コート、ダウン、スーツ、Yシャツ、セーター、ワンピース、Tシャツ、子ども用も可)
  • レザー製品
  • ネクタイ、マフラー、スカーフ、帽子、手袋
  • 和服、浴衣、帯、長襦袢、未使用の足袋
  • パジャマ、下着、ストッキング、靴下(比較的きれいなもの)
  • 水着、レインコート

回収対象の品目や資源ごみの出し方・回収日は、お住まいの自治体の公式ホームページでチェックしてみてください。

また、古着回収サービスを実施しているアパレルブランドもあります。

「自社ブランドのみ対象」「どのブランドでも回収可能」など、ブランドによってさまざまな内容で展開しています。お近くに「古着回収ボックス」を設置している店舗があれば、1度問い合わせてみるとよいでしょう。

【参考資料】
古着・古布の回収情報 | 世田谷区公式ホームページ

③ 「ダウンサイクル」で有効活用

古い洋服は、そのまま処分するのではなくご家庭で「ダウンサイクル」した後に捨てるのもおすすめです。

衣服の「ダウンサイクル」とは、処分する衣服を「使い終えたら捨てられるようなもの」「元より価値が低いもの」にリサイクルすることを指します。

例えば、古いTシャツは裁断すると掃除用ウエスとして、または縫って雑巾やふきんとして使うことができます。掃除や食器洗いに活用した後に処分するとよいでしょう。

反対に、処分する衣服を日用品・小物などの「元より価値が高いもの」に作り変えることは「アップサイクル」といいます。ダウンサイクルと同じくごみの削減に役立つため、ご自分で工夫を楽しんでみてください。

④ 回収業者に依頼

衣替え時の断捨離では、処分する衣類が大量に出ることもあるでしょう。自力での処分が大変な場合は、不用品回収業者の利用もおすすめです。

不用品回収業者では、衣服だけでなく不要な家具・家電も合わせて回収してもらえます。自治体のごみ回収よりも日時に融通が利くうえ、回収量によっては即日対応が可能な業者もあります。断捨離の際は、ぜひご自分の希望に合う不用品回収業者を探してみてください。

⑤ 買取専門店やリサイクルショップに売る

衣服の状態がよい場合は、買取専門店やリサイクルショップに持っていくと買い取ってもらえる可能性があります。

特に、ハイブランドの洋服や着物など中古でも高値で取引される品物は、専門知識が豊富な買取専門店に依頼するとよいでしょう。アイテムの相場を把握しているうえ、販路が確立しているため高価買取が期待できます。

ブランドものではない衣服も、リサイクルショップでは買取対象になります。買取価格は安くなりやすいものの、少しでもお金にしたい場合はおすすめです。出張・宅配での買取サービスを行っている業者もあるので、利用しやすいところを選びましょう。

⑥ フリマアプリやオークションに出品する

新品に近い衣服や流行りのアイテムを処分したい場合は、フリマアプリやネットオークションを利用する手もあります。

例えば、次のようなアイテムは売れる可能性が高いです。

  • 状態がよい子供服
  • 新品同様、タグが付いたままの洋服
  • セットアップが揃った服(ジャケット+パンツ、ブラウス+ベストなど)

フリマアプリやネットオークションへの出品は、スマホがあれば簡単に手続きできます。価格を自分で設定できる点もメリットです。

しかし、出品したものが売れるまでに数カ月かかる可能性もあります。また、自分で出品から梱包・発送手続きまでする必要があるため、他の処分方法と比べて手間もかかります。労力や時間に見合った金額を得られる保証はない点には注意しましょう。

まとめ

衣替えでの断捨離について、必要・不要の判断基準やコツ、衣類の処分方法をご紹介しました。

衣替えは、手持ちの衣類の種類や状態をチェックするよい機会です。断捨離で不要な衣服を処分すれば、新しい季節を迎える前にお部屋もすっきりします。

新鮮な気持ちで次の季節を過ごせるように、ぜひ断捨離にチャレンジしてみてください。

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