工場売却急ぎ不法投棄、川越市で約660リットルの有害物質不法投棄

埼玉県警は2022年8月31日、人体に有害な影響を及ぼすジクロロメタン約660リットルを河川に不法投棄した疑いで、川越市の金属加工業「小糸製作所」代表の男性を逮捕しました。

情報によると、男性は2021年11月下旬ごろ、同社工場の排水口から合計2回にわたり約660リットルのジクロロメタンを不法に流した疑いが持たれています。ジクロロメタンは金属製品の洗浄において有用な物質ではあるものの、人体の肝機能や中枢神経への影響や発がん性が疑われる有害性も有しており、定められた適切な廃棄が必要です。

同社の不法投棄は付近を流れる麦生川から環境基準の34倍相当のジクロロメタンが検出されたことにより発覚しました。市や警察は発生源を同社と特定しており、関与の疑いが持たれています。

工場売却急いでの犯行か

投棄に関与したと見られる男性は、公表時点で容疑を概ね認めています。

情報によると、警察の取調べに対し男性は「工場を早く売却したかったので流してしまった」と供述しているとのこと。当時、男性の会社は清算中で、処分費用を惜しんだものと見られます。

なお、川越市は公表時点でジクロロメタンの除去費用などの賠償を求め小糸製作所と男性を提訴しています。請求額は約4,000万円とのことです。

参照荒川支流の有害物質は廃油 金属加工会社の当時の社長逮捕

参照「工場売却したくて」廃油660リットルを不法投棄か

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