中国の国営企業新華社通信は2020年11月27日、海外からの産業廃棄物の輸入受入れを2021年1月1日をもって、禁止すると明らかにしました。
同国はこれまで、輸入した固形廃棄物を工業原材料として加工するなどしており、ゴミ輸入国と世界最大の規模を誇っていました。「世界のゴミ箱」とも呼ばれていた時期もあります。
ところが、これに関連して発生した公害や環境汚染問題などを受け、同国では2018年度以降、海外からの産業廃棄物の受け入れ規制を決定しています。同規制はプラスチック製品や繊維類、くず鉄など品目ごとに段階的に広がりを見せてきましたが、今回の全面規制ではこれらの輸入規制の最終段階となる見通しです。
全面規制で輸出先進国に影響か
情報によると、今回の規制は2021年1月1日からはじまり、あらゆる種類の廃棄物が規制対象になるとのことです。
同国では2019年時点においても合計約1,348万トンもの固形廃棄物の輸入を受け入れた実績を持っているため、多くの廃棄物が行き場を失う形となります。
また、同国の規制にならい、これまでゴミの受け入れに比較的寛容であったアジア諸国においても同様の動きが強まっており、ゴミ輸出国側にとって大きな影響が懸念される状況です。