韓国の大手通信事業者KTは2020年8月11日、監視カメラで捉えた不法投棄や盗難の様子をAIが分析し、対応するセキュリティサービスを導入すると発表しました。KT社は韓国で個人向けのモバイル通信事業などを扱うほか、小規模事業者や経営者層に向けて「GIGAeyes(ギガアイズ)」と呼ばれるオフィスカメラサービスなどを提供している企業です。
従来の不法投棄と言えば、せっかく現場を押さえても、多くの場合は人の目に触れるのが犯行から時間が経ってからのことであり、分析や調査に時間を要するケースが増えていました。そこで同社は今回、自社サービス「GIGAeyes(ギガアイズ)」の利用者向けに、撮影映像をAIが分析するサービスを導入。同社が得意とする通信技術を活かし、AIが犯行現場をリアルタイムに通知し、素早い対処を実現する考えを示しています。
究極の犯罪防止対策か
AIは画像認識において、実用可能な水準に達していると見られます。KT社が公開した資料によると、犯人がモノを投棄して去る映像をギガアイズ向けのAIに解析させたところ、すぐに通知を行うことが可能とのこと。また、逆に誰かが映像内のモノを持ち去った場合においても、異常事態を判断できたとしています。
不法投棄だけでなく、盗難やテロ活動などにも対応できる、高レベルなサービスとしての可能性が期待されます。