
大切なお子さんの作品は、どれも愛らしくて「全部手元に残しておきたい!」と思う方が多いもの。しかし、お家の収納スペースには限りがありますよね。
「ある程度捨てるようにしなきゃ」
「でも、どれも大切だし、捨てたら後悔しそう…」
このように葛藤しているうちに、作品を整理するタイミングが分からなくなってしまう方も多いでしょう。
この記事では、子供の作品を捨てるタイミングの見極め方や断捨離のコツ、おすすめの保管方法をご紹介します。作品を処分する際の注意点も解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「子供の作品、どうしたらいいの?」と悩む親は多い
子供が家で作った工作や、幼稚園・保育園や学校で作ってきた作品はどれも大切なもの。お子さんをもつ多くの方は、次のような葛藤を抱えているのではないでしょうか。
- 「作品がたくさんありすぎて、部屋が散らかって見える」
- 「モノが多くて掃除・片付けがしづらい。なくしたおもちゃなども見つけにくい」
- 「でも、捨ててしまったら子供が悲しむのでは?怒るのでは?」
- 「どれも大切だから、手元に残すものを選べない。後悔したくない」
この記事では、「子供の作品の中から厳選したものを手元に残す」という方向性で断捨離のタイミングやコツをご紹介しています。選び抜いた数点だからこそ、思い入れがより強くなるためです。
保管している作品が多すぎると、思い出として見返しても「これっていつ作ったもの?」と曖昧になりやすいです。また、親御さんやお子さん自身が「特に大切にしたかった作品」がほかの作品に埋もれ、潰されて壊れてしまう可能性もあります。
大切なお子さんの作品だからこそ「本当に残しておきたいもの」だけをとっておくと、より特別な思いに浸れるでしょう。
作品を捨てるタイミングの見極め方
子供の作品を捨てるタイミングは、次の3つの観点から見極めるのがおすすめです。
- 作品の「量」で決める
- 月に1回・年に1回など「期間」で決める
- 子供の「節目」に合わせる
作品の種類や増えるペースに合った観点を選んでみてください。
① 作品の「量」で決める
あらかじめ収納ボックスを用意しておき、「このボックスがいっぱいになったら断捨離」と決める方法です。「このボックスから作品が溢れたら整理しようね」と、事前にお子さんにも伝えておくとよいでしょう。
この方法には、次の2つのパターンがあります。
- 最初から「厳選した作品のみ」を保管する
- 持ち帰った作品を「とりあえず入れておく」ボックスとして使う
収納ボックスに「とりあえず入れておく」場合は、断捨離後に手元に残す作品をクローゼットや別の収納ボックスに移します。ご自宅の収納スペースのゆとりなどを考え、取り組みやすい方法を選びましょう。
② 月に1回・年に1回など「期間」で決める
作品の断捨離を定期的なイベントのようにしてしまう方法です。作品が増えるペースに合わせて、保管しておく期間を設定しましょう。
例えば、工作をあまりしないお子さんの場合は半年~1年に1回程度でも十分かもしれません。お絵描きや工作が大好きなお子さんの場合は作品もどんどん増えるため、1月に1回などもっと短いスパンでの断捨離が必要になるでしょう。
お子さんにも「この日は作品を整理する日だよ」と伝えておくと、心構えができて取り組みやすくなります。
③ お子さんの「節目」に合わせる
お子さんの暮らしの節目に合わせて作品を整理する方法です。
幼稚園や学校に通うお子さんであれば、長期のお休みが始まる前にその学期に作った作品をどさっと持ち帰ってくることと思います。慌ただしいかもしれませんが、そのタイミングで一気に断捨離をするのもおすすめです。
また、作品を捨てたがらないお子さんの場合、学期末や入園・入学、進級など理解しやすいタイミングだと、スムーズに納得してくれる可能性もあります。ぜひ試してみてください。
子供の作品を断捨離するポイント
子供の作品がたくさんあると、断捨離のタイミングだけでなくお子さんへの伝え方や取捨選択の基準でも悩みますよね。
ここでは、お子さんの作品を断捨離する際に大切なポイントを3つご紹介します。
まずは子供自身に「整理してもいい?」と確認
お子さんの作品を整理したいときは、まずお子さん自身に整理してもいいか確認しましょう。
大切なものを勝手に捨てられたら、大人でも悲しいですよね。相手のことを信頼していればなおさら「裏切られた!」と感じます。これまでに築いてきたお子さんとの信頼関係を壊さないためにも、大切な作品を勝手に処分するのは極力控えてください。
また、作品を整理してもよいか確認した際に「何で捨てちゃうの?」と聞かれる場合もあるはずです。そのときは、理由と合わせてお子さん自身のメリットも説明しましょう。
- 毎日のお片付けや探しものがラクになる
- 新しく作った作品を収納できる
- 片付いたお部屋で過ごすのは気持ちがいい
お子さんがより納得できる形で作品を整理することが大切です。
子供と一緒に断捨離するのもおすすめ
作品の整理をしてよいか確認するだけでなく、お子さんと一緒に断捨離をしてみるのもおすすめです。最初はあまり捨てられないかもしれませんが、定期的に繰り返すことで徐々に自分にとって大切なものを見極められるようになります。
とはいえ、「子供と一緒に作業すると、時間がかかりそう…」と思う方も多いはずです。断捨離に長い時間がかかるのは面倒だし、お子さんの集中力ももちませんよね。
できるだけてきぱきと断捨離を進めるため、親御さんが作品を1つひとつ取り出して「これは必要?いらない?」とお子さんに判断してもらうとよいでしょう。さらに、次のように時間制限を設けるとゲームのように断捨離を進められるうえ、お子さんの集中力も維持しやすいです。
- 今日は30分だけ、このテレビ番組が始まるまで…など、断捨離の「終わりの時間」をはっきりさせる
- 「1つの作品が必要かどうか決める時間は1分」など、要不要の判断に制限時間をつくる
なかなか決められないお子さんの場合、制限時間内に判断できなかったものは「とりあえず保留」にしておくと、本人の気持ちを尊重できます。
また、断捨離は「お休みの日の朝」がおすすめです。まだ遊び疲れていない時間なら、お子さんもサクサク判断できます。断捨離でいったん部屋が散らかっても午後や夜に時間があるため、慌ただしく片付けずに済むのもメリットです。
作品を手元に残すか捨てるかを決める基準は?
「どの作品を手元に残せばいいのか分からない…」
このように悩んでしまう方は、次のポイントを基準にして選んでみてください。
- 作品を見て、その当時のことを思いだせるもの
- 父の日の絵、クリスマスの工作など、季節やイベントを感じられる作品
- 表彰された作品など、お子さん自身が誇りに思えるもの
- 作文・絵日記などの文章
季節やイベントをテーマにした作品は、毎年繰り返し作ることが多いです。そのため、「翌年の作品が増えたら処分」と決めてしまう手もあります。しかし、同じモチーフの作品が増えていくにつれ「お子さんの成長を感じられる」というよさもあるため、どちらが重視したいか考えてみてください。
また、作文や絵日記にはお子さん自身の感覚が言葉として記録されています。立体作品と違ってあまりかさばらないため、他のジャンルの作品より多めにとっておくのもよいでしょう。
捨てる作品は写真に残すと後悔しにくい
子供の作品をある程度処分して部屋が片付いたとしても、月日が経って「捨てなければよかった!」と後悔するのは避けたいですよね。
少しでも後悔しないように、処分を決めた作品はスマホで撮影してデータとして残しておくのがおすすめです。お子さんが作品を捨てたがらない場合も、写真に撮ることで抵抗を減らせる可能性があります。お子さん自身に作品を持ってもらって撮影すると、より思い出になるはずです。
特に壊れやすい立体作品は、お子さんが持って帰ってきたらすぐに写真に撮るようにするとよいでしょう。
写真を撮る前に、スマホの写真アプリやオンラインストレージに作品専用のフォルダを作るとデータを整理しやすいです。撮影した写真は、次のように活用できます。
- フォトブックを作れるサービスを利用すればアルバムに
- 写真を布製品やマグカップなどにプリントしてくれるサービスを使えば、子供のオリジナル雑貨に
- 子供の絵を布に刺繍すれば、トートバッグやタペストリーにアレンジ可能
- ハンドメイド作家に依頼して、作品データを使ったアイテムを仕立ててもらう
アルバムやマグカップのように、捨てた作品を使ったアイテムはおじいちゃんおばあちゃんにもプレゼントできます。ぜひチャレンジしてみてください。
子供の作品を捨てる際の注意点
子供の作品を処分する際に気を付けてほしいのは、次の2点です。
- 作品の素材・材料の分別方法
- プライバシーや個人情報への配慮
それぞれを詳しく解説します。
作品の素材・材料の分別方法
子供の工作でよく使われる発泡スチロールや食品トレイ、ペットボトル・缶は、本来なら資源ごみです。
しかし、絵の具やマーカーで色付けされている場合は、基本的にリサイクルできません。そのため、可燃ごみか不燃ごみとして処分しましょう。
そのほか、図画工作でよく使われる素材・画材のうち、特に分別方法に迷いやすいものを表にまとめました。ぜひチェックしてみてください。
材料 | 分別 |
---|---|
紙粘土・小麦粘土 | 可燃ごみ |
油粘土 | 可燃ごみか不燃ごみ(自治体によって差がある) |
石 | 不燃ごみ |
プラスチック板 | 可燃ごみか不燃ごみ(大きさによっては粗大ごみ) |
針金 | 不燃ごみか金属ごみ |
小さくなったクレヨン | 可燃ごみ |
水彩絵の具・アクリル絵の具 | 可燃ごみ |
【参考資料】
図画工作科で扱う材料や用具|文部科学省
ごみ出しのコツをつかんで楽しく分別しよう!| 環境省
プライバシーや個人情報への配慮
近年は、子供たちに関連する不安なニュースも多いですよね。迷惑行為や犯罪の被害を防ぐためにも、作品を処分する際はプライバシーや個人情報が周囲に分からないように工夫しましょう。
例えば、作品のキャプションとしてお子さんの名前や学校名が書かれた用紙や作文・絵日記は、ごみ袋の中央部に入れて表から見えないようにしておくと安心です。友達の名前などが絵に描きこまれていることもあるため、処分の前にチェックしておきましょう。
【参考資料】
キッズページ|個人情報保護委員会
手元に残す作品の収納方法は?
手元に残す作品は、平面か立体かで収納方法を変えるのがおすすめです。
それぞれの収納方法とコツをご紹介します。
絵・習字などの平面作品はファイリング
絵や習字などの平面作品は、作られた時期ごとに封筒やファイルに保管しましょう。「年少さん」「5歳のとき」など、お子さんの年齢ごとに分けると見やすいです。封筒やファイルはA3用紙が入るものを選ぶと、ほとんどの作品を折らずに入れられます。
また、平面作品は重ねてパンチで穴を開け、リボンや留め具で綴じると冊子になります。表紙をつければ簡単に作品集になるため、ぜひお子さんと一緒にチャレンジしてみてください。
立体作品は収納ボックスへ
工作のような立体作品は、100円均一などのボックスや衣装ケースに保管しましょう。お子さんが自分で開け閉めできるボックスがベストです。
「段ボールに保管すれば大丈夫!」と思う方もいるかもしれませんが、段ボールは虫が発生しやすいためおすすめできません。作品に使われている糊を好む虫も多いです。防虫対策のためにも収納ボックスを使うとよいでしょう。
作品を入れた収納ボックスをクローゼットの奥にしまいこむと、次の整理が億劫になりやすいです。すぐに取り出せる場所に置いておくと気軽に片付けられるうえ、大切な作品を見返すこともできます。
まとめ
子供の作品を捨てるタイミングについて、断捨離のポイントや処分の注意点とともに解説しました。
お子さんの作品はどれも宝物ですが、あまりにも多いと収納スペースが圧迫されてしまいます。特に思い入れが強い作品を厳選し、適切な方法で保管するのがおすすめです。
せっかくの作品を捨てるのは忍びないですが、処分前に写真に残しておくと後で見返せます。写真データを活用して思い出の品を作ることもできるので、ぜひ試してみてください。