北海道森林管理局はこのほど、北海島厚岸町の国有林にて、エゾシカと見られるシカの骨や皮が大量に投棄されていると明らかにしました。
投棄量は100頭以上におよぶ大規模なもので、半径50メートルほどの現場にばらまかれるように散乱していたとのこと。投棄が明らかになったのは2022年5月16日のことで、現場を調査していた作業員が発見し通報したことにより判明しました。
情報によると、投棄されたシカはいずれも人の手による解体を受けたと見られるもので、肉やツノが取り除かれています。通報を受けた警察は産業廃棄物法および鳥獣保護法違反の疑いで捜査している状況です。
狩猟禁止の検討や監視カメラの設置で対策
シカの大量不法投棄は珍しい事案ですが現在、投棄行為が周辺住民の安全上の問題にも影響を及ぼすと指摘されています。
情報によると、投棄現場となった国有林はクマの出没区域の指定を受けているエリアです。大量の動物の死骸が投棄されたことにより、ヒトや家畜に危害を加えかねないとのこと。
森林局は既に2022年10月からの狩猟期間について、入林を禁止する措置を検討するほか、付近に自動撮影カメラを設置するなど対策を打つ方針を固めています。