宇治市の山林に8トンダンプカーで不法投棄、3名逮捕

京都府警宇治署などは2022年3月16日、京都府宇治市にある山林に木くずなどを不法投棄したとして、男性ら3名を廃棄物処理法違反の疑いで逮捕しました。

情報によれば、逮捕された3名は土地開発会社や土木建設業を手がける50代~60代の男性で、共謀関係にあると見られています。男性らは2021年10月5日、8トンダンプカー1台に積み込んだ木くずなどを開発会社が管理していた山林に持ち込み、不法投棄した疑いがあるとのこと。

警察の調べによると、投棄に関与したと見られる土木建設業の男性は、「身に覚えがない」と容疑を否認しているとのことです。

不法投棄は減少傾向

不法投棄は日本社会に根強く残るものの、近年は規模・傾向共に減少傾向にある犯罪です。

環境省が2022年1月に公開した不法投棄の状況レポートによれば、2021年に新たに確認された不法投棄は139件で、総投棄量は5.1万トン。直近2020年度の投棄件数は151件、総投棄量は7.6万に比べも規模を減らしています。

不法投棄が減少傾向にある背景のひとつとして、監視網の強化が挙げられます。

不法投棄は1998年にピークを迎えた犯罪ですが、現代社会は当時と比べ情報通信技術が大幅に発達しており、AI監視カメラの登場やドローンによる空中監視など、テクノロジーを活かした監視システムが登場しています。

また、スマートフォンの登場による「1億総カメラマン化」も不法投棄者にとっては脅威です。行政は投棄現場を撮影した市民に報奨金を提供するなどの施策も打ち出しており、不法投棄の難度は今後も高まるものと見られます。

参照木くずなど産廃を山林に不法投棄疑い、男を逮捕「全く身に覚えがない」
参照環境省「産業廃棄物の不法投棄等の状況(令和2年度)について」

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