兵庫県警生活経済課は2020年6月17日、法律で求められている許可を得ずに産業廃棄物の処理業務を引き受けたとして、県内で建設業を営む男性ら3人を産業廃棄物処理法違反の疑いで逮捕しました。
逮捕された男性らは2019年7月頃から家屋解体工事などで排出された木くずやガレキなど約19トンのゴミを、4回にわたり不法投棄した疑いが持たれています。また、処分の際に、業者から金銭を受領していた可能性も指摘されており、今後の捜査により明らかになるものと見られます。
ただし、建設業を営む男性は記事発表時点で、投棄したゴミを自社の廃棄物を主張するなど、容疑を否認しています。
相次ぐ不法投棄事案
不法投棄事案は年々減少傾向にありますが、未だ全国で100件以上起きている問題です。
全国の不法投棄件数などを記した環境省の公開資料によると、2018年度分(令和元年発表)の不法投棄件数は155件で、投棄量は15.7万トンにも及んでいます。近年のピーク時である1,197件(1998年度)、74.5万トン(2003年度)と比べ大幅に減少してはいるものの、依然として高い頻度で投棄事案が発生している事実を示しています。