残土ふるいに利用するふるい機とは?産業廃棄物処理に必要なふるい機の種類について解説

「ふるい機(スクリーン)」は、工事や建築で発生した建築副産物(土など)を分別・処理する機械です。今回は、ふるい機の種類や性能の違い、利用方法についてご紹介します。

ふるい機(スクリーン)とは

バケット型回転ふるい機ディディ・リドル/TAGUCHi

ふるい機(スクリーン)は、振動や回転を利用して発生した土や廃棄物をふるい分け、土のなかに含まれている木材やコンクリート片などを分別する役割を持っています。

以前は画像のような、バックホウに取り付ける簡易アタッチメントタイプが主流でしたが、最近は多くのメーカーが様々なふるい機専用モデルを発表しています。

  • 静音性に優れたモデルが欲しい
  • 土砂をより細かく分別したい
  • 自走できるものを設置したい

上記のように、現場の事情に合った規格・仕組みのふるい機を選べるようになりました。

〈参照〉TAGUCHi

残土処理・産業廃棄物処理での必要性

ふるい機(スクリーン)はリサイクル・廃棄コストの圧縮・環境保護と、様々な面で役立つ機械です。

リサイクルに役立つ

残土の中に含まれた物質を分別し、良質な土へのリサイクルを可能にします。

住宅建設や造成工事を進めると通常、大量の残土(建築発生土)が出るものです。しかし残土には、土以外にガレキや石材が含まれているケースも多く、そのままでは良質な土として再利用はできません。

そこで多くの建設業者は、ふるい機(スクリーン)を使い残土を分別しています。残土を再利用すれば、新たに土壌の土を買って造成するよりずっとお得です。

廃棄コストの圧縮

ふるい機(スクリーン)で廃棄物を分別すれば、産廃業者への発注コストも抑制できます。

例えば現場作業を進める途中、金属やプラ片など廃棄物が出現したとしましょう。通常は産廃業者に委託し処分するところですが、金属やプラ片などが含まれると混合廃棄物として扱われ、本来の処理費用に加えて分別コストが必要です。

ふるい機は、上記のようなシーンでも活躍します。産廃業者への委託前に、ふるい機を使い分別すれば、産廃業者に支払う処分費用を安くできます。

ふるい機(スクリーン)の種類

ふるい機(スクリーン)は、まず設置型の「定置式」と移動が可能な「自走式」の二種類に分けられます。混合廃棄物が継続して多く持ち込まれるゴミ処理場などでは定置式が多く利用され、現場ごとに利用する場合は自走式が用いられます。

そして、自走式ふるい機は、ふるい分けの方式によって「振動型」と「回転型」に分類されます。また振動型・回転型ともにスクリーンの形状によってそれぞれ3種類(計6種類)に分けられます。

定置式 移動はできない。処理量が多い場合に活躍する(ゴミ処理場など)
自走式 振動型 グリズリータイプ ふるいの上に、熊手のようなツメがついていて、ツメとふるいの二段階で分別するモデル。熊手部分は頑丈なので、大きなガレキが混入しても壊れにくい。
フィンガータイプ クシのような細長いふるいを振動させ、分別するタイプ。幅を調整できるものもあり、分別制度が高い。
メッシュタイプ バーベキューの金網のようなふるいで分別するタイプ。簡易な作りなので安価だが、廃棄物を直接網目に投入するため、高所から廃棄物を落としたりすると壊れる可能性がある。
回転型 ディスクタイプ 複数の円盤(ディスク)にシャフトが刺さり、並んでいるタイプ。様々なサイズの選別が可能。
トロンメルタイプ トロンメルは、円形の筒のようなフォルムをしたタイプのふるい機です。
処理スピードが速く、静音性にも優れているので、民家など近い建設現場で使うにはピッタリ。モデルによっては密封構造により粉塵対策を施した機械もあります。
ロータリータイプ デッキそのものが横方向にグラインド回転するタイプ。

ふるい機の海外・国内メーカー

ふるい機のメーカーには海外・日本国内で下記のようなメーカーがあります。日本国内のメーカーは、いくつかありますが積極的にふるい機の製造を行っていない傾向があり、国内では海外メーカーのふるい機が主流となっています。

海外メーカー

SANDVIK
(サンドビック)
スウェーデンの工作機械メーカー。
POWERSCREEN
(パワースクリーン)
北アイルランドの機械加工製造メーカー。
TEREX
(テレックス)
アメリカの建設機械メーカー。1999年にアイルランドのFinlay社を買収。
McCloskey
(マクロスキー)
カナダの建設請負業社。

「ディスクタイプ」や「トロンメタルタイプ」のふるい機は国内メーカーでは製造していないため、海外メーカーの輸入製品から選択することになります。

国内メーカー

コマツ建機 「BM」ブランドの商品を展開。Finlay社製の本体を輸入し自社ブランドとして販売している。
日立建機 「VR」ブランドの商品を展開。
諸岡 「モロオカMRSシリーズ」を展開。

国内メーカーのふるい機はあまり種類が多くありません。建設現場等で活躍しているふるい機の多くは海外メーカーの製品となっています。

ふるい機の利用方法比較(レンタル・新規購入・中古購入)

ふるい機の調達は、レンタル・新規購入・中古購入の3種類があります。それぞれ長所と短所があるので、順番に確認しましょう。

レンタル

まず一度試してみるのであれば、レンタルがおすすめです。レンタル業者によっては、サイズ・性能様々なモデルを揃えているので、担当者に現場や用途など詳細な情報を伝え、アドバイスを受けると良いでしょう。

複数のふるい機を試すことで、本当に必要な機能が明確となり、購入の際の決め手となります。まずは、レンタルで様々な機種を試してから購入を検討しましょう。

新規購入

長く使い続けるなら、新規購入がおすすめです。中古購入と違いメーカー保証がついてくるので、トラブルが発生したときも安心です。また新しい機器は液晶タブレットなどIT機器と連動したモデルが多く、旧モデルと比べて使い勝手も飛躍的に向上しています。

ただし国内メーカーのふるい機は総じて高額。高いものだと数千万円はかかります。新規購入の場合、費用面では負担が大きくなってしまいます。

中古購入

リース契約もお得ですが、常用するなら中古購入も選択肢に入ります。海外製の安いものだと数百万円程度で買えるので、新規購入ほどコストはかかりません。

ただし中古製品には劣化や損傷の激しい機器も多いので、信頼できるショップ選びが大切です。

自走式はメリットが多い

これまでのふるい機は自走できず、トラックなどで現場に運び込むタイプが大半でした。

しかし、最近のモデルの中には「自走タイプ」の製品も増えています。運び込む労力がかからない分、現場間の移動も簡単です。国内メーカーのものは作業効率の改善も目覚ましく、設置型に劣らないほどのパフォーマンスを発揮します。レンタルをする場合はぜひ「自走式」を試してみると良いでしょう。

まとめ

ふるい機は振動や回転を駆使して、土や廃棄物を分別する機械です。

 建設現場で発生した残土を再利用したり、掘削時に生じた廃棄物の処分コストを安くするなど、色々な場面で役立ちます。ただし、ふるい機は規格や構造別にいろいろなモデルがあるので、まずはリースやレンタルで現場の声をチェックし、効率よく作業が進むモデルを選択する方が良いでしょう。

いまや環境保護に対する配慮は、企業にとって利益追求と並び求められる命題です。ふるい機の活用はリサイクルを推し進め環境保護を大切にする、企業としての体質もアピールできます。

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