廃アルカリとは?廃アルカリの種類や廃棄量統計の現状とリサイクル方法

コラム

廃アルカリとは?

産業廃棄物のうちの一種である廃アルカリとは、廃ソーダ液、写真現像廃液、金属せっけん廃液などすべてのアルカリ性廃液のことです。
著しい腐食性を有する㏗12.5以上の廃アルカリは特別管理産業廃棄物※という扱いになります。

※特別管理産業廃棄物とは?

特別管理産業廃棄物とは、毒性、爆発性、感染性があり、人の健康や生活環境に対して深刻な被害を及ぼす可能性があるため、取り扱いに注意が必要な産業廃棄物のことを言います。
<参考>公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター) 産廃知識 廃棄物の分類と産業廃棄物の種類

㏗12.5以上の廃アルカリ・pH2.0以下の廃酸が排出される事業例

特別管理産業廃棄物とされる㏗12.5以上のアルカリ性廃液や、同じく著しい腐食性を有するpH2.0以下の酸性廃液を排出することのある事業例は以下の通りです。
無機顔料製造
金属製品製造
非鉄金属製造
ガラス・窯業
科学技術研究
カセイソーダ製造
アセチレン誘導品製造
医薬・試薬・農薬製造
石油化学工業製品製造
無機・有機化学工業製品製造など

<参考>公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター) 産廃知識 廃棄物の分類と産業廃棄物の種類

廃アルカリの廃棄量統計

平成28年度の産業廃棄物の種類別排出量の統計によると、廃アルカリの排出量は 2,348千トン(全体の0.6%)になっており、前年度の平成27年度の廃アルカリの排出量 2,677千トン(0.7%)と比べると、排出量は減少しています。

産業廃棄物の種類別の処理状況(図:産業廃棄物の種類別再生利用率、中間処理による減量化率及び最終処分率)の統計によると、廃アルカリ処理の比率は再生利用量19%、減量化量77%、最終処分量4%という結果になっています。産業廃棄物の中で再生利用量の比率が低い順から見ていくと、汚泥(7%)、廃アルカリ(19%)、廃酸(27%)という結果になっており、産業廃棄物の中でも再生利用量の比率が2番目に低い産業廃棄物であることがわかります。

<参考>環境省 産業廃棄物の排出及び処理状況等(平成28年度実績)について

廃アルカリの処分とリサイクル方法

廃アルカリを処分する際の特徴として、廃アルカリが液体であることから、すぐに最終処分場で埋め立てるなどの処分はせず、安全面を考慮した上で焼却中和処理が行われます。

焼却

液体状の廃アルカリをそのまま焼却炉に投入すると燃焼の妨げになる可能性があることから、焼却する際には廃アルカリを焼却炉の中に霧状に噴霧します。

中和処理

中和処理とは、廃アルカリを中性に近づける処理のことを言います。廃アルカリの中和処理は、同じく産業廃棄物の廃酸を使用して中和を行います。廃酸のみでの中和処理が不可能な場合は、廃酸ではない別の酸を用意します。
また、中和処理を行うことによって、廃液に含まれていた不純物が汚泥として発生する場合があるため、汚泥処理という新たな処理課題が生じることや、中和処理を行う際に人間の健康に影響を与える有毒ガスが発生する場合もあるため中和処理は十分な知識が必要です。
また、汚泥は産業廃棄物の中でも最も排出量が多い廃棄物です。

リサイクル方法

廃アルカリのリサイクル方法は、廃酸への中和剤として利用する方法があります。

<参考>環境省 特別管理産業廃棄物の処理基準の概要

まとめ

身近なアルカリ性廃液の例として、写真や映像フィルムの現像工程で排出される写真現像廃液があります。同じく現像工程で排出される廃酸の写真定着液を処分する場合には、廃液に含まれる銀を取り除いた上で中和処理を行う必要があります。
著しい腐食性を有する㏗12.5以上の廃アルカリは特別管理産業廃棄物とされるため処理には十分な知識と処理技術が必要とされます。廃アルカリの再生利用量の比率は、他の産業廃棄物と比べて低く、今度いかにしてリサイクルを進めていくかが廃アルカリ処理の課題と言えるでしょう。

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