
今や産業廃棄物処理業もSDGsに取り組み、社会的責任を果たすべきと言われています。産業廃棄物処理業者がSDGsに取り組むことで、環境負荷軽減、雇用促進、地域貢献などを実現することができます。
この記事では、産業廃棄物とSDGsの関係性について解説します。
目次
SDGsとは?
SDGs(エスディージーズ)とは、“Sustainable Development Goals”の略称であり、日本語では「持続可能な開発目標」という意味になります。
SDGsは、国連に加盟する全193か国が2016年から2030年までの15年間に達成を目指す世界共通の目標で、社会課題という不明確なものを具体的な17項目に示した国際目標です。
持続可能な社会を目指すために必要な「17の目標」は以下の通り。
- 貧困をなくす
- 飢餓をゼロに
- 全ての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 人や国の不平等をなくそう
- 住み続けられるまちづくりを
- つくる責任つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 海の豊かさを守ろう
- 陸の豊かさも守ろう
- 平和と公平をすべての人に
- パートナーシップで目標を達成しよう
参考:日本国連広報センター「SDGs(エス・ディー・ジーズ)とは?」
産業廃棄物処理業とSDGsの関係性とは?
SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」・目標15「陸の豊かさも守ろう」などに直結
産業活動から発生する廃棄物は、適切に処理されないと土壌汚染・水質汚染・大気汚染などの環境問題を引き起こす可能性があります。
そのため産業廃棄物処理業は、これらの環境問題を解決に向けた重要な役割を担っています。
SDGs目標12「つくる責任つかう責任」では廃棄物処理が重要になってくる
環境省が発表した資料によれば、2019年における産業廃棄物の最終処分量は、前年度から約3万トンも増加して916万トンという結果になりました。
近年では環境保全に対する意識も高まりを見せ、リサイクルなどが積極的に行われているものの、日本国内における最終処分場の利用状況は年々増加しています。
そのため、産業廃棄物の総排出量の抑制により積極的に取り組んでいかなければなりません。
参考:環境省「産業廃棄物に排出及び処理状況等(令和元年度実績)について」
産業廃棄物処理業がSDGsに取り組むメリット
産業廃棄物処理業がSDGsに取り組むメリットとして以下のようなものが挙げられます。
企業印象がよくなる
SDGsの取り組みは、企業が社会貢献を行っているというイメージを高め、企業価値の向上につながります。
投資家からの評価が上がる
近年、投資をする際に「企業営業のサステナビリティを評価する」という考えが広まってきています。ESG投資(環境・社会・ガバナンスを考慮した投資)が増えている現在、SDGsの取り組みは投資家からの評価を高める要素となるでしょう。
従業員の働くモチベーション向上
SGDsの取り組みは、働きやすさや働く環境の改善に関連する目標でもあるので、従業員の働く満足度や生産性の向上にもつながります。
まとめ
SDGsは環境だけでなく、経済や社会の持続可能性にも焦点を当てています。
そのため産業廃棄物処理業が自分たちの企業を通して、これらの目標達成にどのように貢献できるかは、社会全体の持続可能性に対する重要な一歩となります。
産業廃棄物処理業者がSDGsに取り組む意義と可能性を理解し、自社の取り組みを見直していくことが大切です。