全国各地で開催されている、お祭りやイベントで発生するごみの処分方法について解説します。
目次
お祭りやイベントで発生するごみ
お祭りやイベントでは、食べ残しや空き容器、会場で使用した装飾物など、さまざまなごみが発生します。
これらのイベントで発生したごみは「事業系ごみ」と呼ばれ、産業廃棄物と事業系一般廃棄物に分け、適正に処理する必要があります。
原則、地域のごみ集積所やごみステーションへ出すことができません。
お祭りやイベントで発生するごみの処分方法
自治体の状況をまとめました。
神奈川県川崎市
集合住宅の共用部分等から排出される廃棄物や、お祭りや清掃活動等により排出される廃棄物は、排出形態によっては事業系一般廃棄物となる場合があります。事業系一般廃棄物は、市で収集しません
- 住民からの排出:家庭系一般廃棄物
- 露天商からの排出:事業系一般廃棄物
- 分別していない場合:事業系一般廃棄物
※お祭りなどのイベントから排出された家庭系一般廃棄物を市に収集依頼する場合は「一般廃棄物収集申込書」を提出する必要があります。
参照川崎市「集合住宅の共用部分等から排出される廃棄物について」
東京都多摩市
地域のお祭りの際に発生するごみ(祭りごみ)は、お祭りを主催する自治会等が責任をもって処理してください。具体的には、構成員が自宅へ持ち帰って家庭のごみと一緒に出す方法と、自治会等で行事終了後に多摩市へ「一般廃棄物処理依頼書」を送付(ファクシミリ番号可)し、まとめて収集してもらう方法があります。いずれの場合も、市の有料指定袋で排出します。
ただし、祭りごみについては、一定の条件に該当する場合、ごみ処理手数料の減免を受けることができます。(事前申請が必要)
参照多摩市「お祭りで出るごみについてはどのように処理をすればいいのですか?」
北海道旭川市
イベントから出るごみは、一般廃棄物と産業廃棄物に分けて適正に処理してください。
それぞれの場所に自己搬入するか収集運搬許可業者または清掃事業協同組合に処理を依頼してください。
産業廃棄物は、産業廃棄物収集運搬・処分許可を持つ業者に処理を依頼してください。
- 一般廃棄物:燃やせるごみ、燃やせないごみ、古紙
- 産業廃棄物:空き缶・金属類、ガラスくず、廃プラスチック
参照旭川市「イベントごみ(学校祭・町内会等の祭りも含む)の処理」
愛知県豊田市
自治区活動で発生するごみは事業系のごみとなります。汚れた紙や生ごみ等は一般廃棄物ですので、渡刈クリーンセンター及び藤岡プラントに搬入が可能です。プラスチックや金属くずは産業廃棄物になり豊田市管理の処分場では処理できないため、産業廃棄物として処理してください。
参照豊田市「自治区の行事(お祭り等)から出たごみを処分したいのですが、どうすればいいですか。」
(参照)産業廃棄物と事業系一般廃棄物
産業廃棄物
産業廃棄物とは、特定の事業活動に伴って排出される法令で定められた20種類の廃棄物のことです。
産業廃棄物は、その性質に応じて適切な処理が必要とされており,産業廃棄物処理法によって規制されています。
産業廃棄物の処理方法、処理費用をまとめたコラムはこちら
事業系一般廃棄物
事業活動に伴って排出される廃棄物を事業系廃棄物(事業系ごみ)といいます。
事業系ごみのうち、産業廃棄物以外のものを「事業系一般廃棄物」と呼びます。
事業活動
事業活動には、店舗・会社・工場・事務所など営利を目的とするものだけでなく、病院・学校・官公署・社会福祉施設・ボランティア活動団体など公共のサービス等の活動も含まれます。
処理方法
多くの自治体では、事業系一般廃棄物は量の多少にかかわらず、ごみ集積所やごみステーションへ出すことができません。
排出事業者の責任において自ら廃棄物処理施設に直接搬入するか、一般廃棄物処理業者に収集委託をして、廃棄物を適正に処理する必要があります。
一般廃棄物処理業の許可を受けていない産業廃棄物処理事業者へ委託することは違法となり、排出事業者も処罰の対象となります。
事業系一般廃棄物に関するコラムはこちら
まとめ
お祭りやイベントで発生したごみは産業廃棄物と事業系一般廃棄物に分け、適正に処理を行う必要があります。
会場に可燃ごみ、不燃ごみ、資源ごみなどの分別ボックスを設置するなど、適正なごみ処理計画や体制を整えておきましょう。
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