バイオマス発電がもたらす5つのメリット!併せて知っておきたいデメリットとは?

コラム

近年注目を集めるバイオマス発電。地球環境にやさしいと聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、バイオマス発電がもたらすメリットはそれだけではありません。また、メリットだけでなくデメリット・課題も存在するため、双方をしっかりと理解しておくことが重要です。

この記事では、バイオマス発電がもたらす5つのメリットと併せて、デメリット・課題について解説します。

バイオマス発電とは

バイオマス発電とは、動植物などから生まれた生物資源である「バイオマス」を燃料とした発電方式です。間伐材や農作物、生ゴミ、ふん尿などを燃やしたり発酵したりすることでタービンを回して電気を生み出しています。

バイオマス発電の仕組み

バイオマス発電はバイオマスの種類によって「直接燃焼方式」「熱分解ガス化方式」「生物化学的ガス化方式」の3種類に分けられます。いずれも水蒸気やガスを用いてタービンを回し、エネルギーを取り出す仕組みです。

バイオマス発電の仕組みについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので併せてご覧ください。

バイオマス発電のメリット

バイオマス発電にはさまざまなメリットが存在します。そのなかでも、代表的な5つのメリットについて一つずつ見ていきましょう。

二酸化炭素排出量の削減

バイオマス燃料として用いられる間伐材などの木質バイオマスは、樹木であるため光合成により大気中の二酸化炭素を吸収しています。燃焼時には二酸化炭素が発生しますが、光合成による吸収量と相殺されると考えられ、二酸化炭素の収支が実質ゼロとなる「カーボンニュートラル」を実現できます。化石燃料の場合は燃焼時に二酸化炭素を排出するばかりであるため、実質的に二酸化炭素排出量の削減が期待できるのです。

廃棄物・未利用資源の有効活用

バイオマス燃料となるもののなかには、従来不要なものとして廃棄されるはずだった間伐材や生ゴミ、ふん尿などの廃棄物もあります。廃棄物や未利用資源をエネルギーとして再生することができ、さまざまな資源を無駄なく効率的に利用することが可能です。

循環型社会の構築・地域の活性化

前述のとおり、従来廃棄されるはずだったものを利用できるため、資源を持続可能な形で利用する社会である「循環型社会」の構築の一助となります。廃棄コストが低下するだけでなく、エネルギーとして利用可能になる点は大きなメリットの一つです。加えて、バイオマス燃料となる間伐材などを多く排出する地域では、燃料として不要物を提供できるようになり、地域の活性化にもつながります。

安定的な発電が可能

再生可能エネルギーの代表的な例としては、太陽光や風力・水力なども挙げられるでしょう。しかし、これらのエネルギーは天候などに大きく左右され、安定的な発電が難しいという点もあります。これらと比較するとバイオマス発電はバイオマス燃料を用意できれば安定的な発電が可能であり、天候・環境に左右されない発電が実現できます。

発電以外にも利用可能

発電時に生じる熱エネルギーを発電以外に利用することも可能です。例えば、発電時に生じる熱を使って水を温めて温浴施設に活用したり、キノコ栽培の温室維持に活用したりする事例があります。エネルギーを発電だけでなく、さまざまな用途で利用できる点もバイオマス発電のメリットの一つです。

バイオマス発電のデメリット

バイオマス発電はメリットだけではなく、デメリット・課題も存在します。これらはバイオマス発電がなかなか普及しない背景にもなっているため、バイオマス発電をより深く理解するためにも一つずつ見ていきましょう。

燃料の安定的な調達の難しさ

バイオマス燃料さえ安定的に供給できれば発電も安定しますが、日本はバイオマス燃料の多くを輸入に依存しています。木質バイオマス燃料を中心に輸入は増加傾向にあり、バイオマス燃料の76%は国内調達及び輸入由来の原料を利用しているというデータもあります。日本では森林・林業基本計画の定めによって間伐採できる木材量に制限があることもその要因の一つです。

資源地域の分散

太陽光発電などの他の再生可能エネルギーを用いた発電は、基本的に燃料の調達が必要ありません。太陽光・風・水といった条件が整う場所であればどこでも発電が可能です。しかし、バイオマス発電の場合は間伐材などを燃料とするため、資源地域が分散してしまいます。

小規模分散型の設備になりやすい

資源地域分散の影響もあり、バイオマス燃料を用いる際には収集・運搬・管理にもコストがかかります。これらをより効率的に行うためには、小規模分散型の設備にならざるを得なくなり、大規模な発電施設を用意することが難しくなっています。

発電コストが高い

バイオマス発電は他の再生可能エネルギーと比べると発電コストが高い点がデメリットの一つです。前述のとおり、燃料の収集・運搬・管理にもコストが掛かり、燃料の多くを輸入に依存していることから国際的な資源価格の変動に大きな影響を受けます。費用対効果の点から見ると、課題の残る発電方法といえるでしょう。

森林伐採・児童労働の問題

日本は多くを輸入に頼っていますが、バイオマス資源輸出国による森林伐採や児童労働の問題も過大視されています。二酸化炭素排出量を削減できるといっても、森林伐採が過ぎれば意味をなしません。また、貧困国ではバイオマス資源の輸出のために児童労働が黙認される可能性も考えられ、SDGsの観点からこちらも問題視されています。

まとめ

動植物などから生まれた生物資源であるバイオマスを燃料とするバイオマス発電は、さまざまなメリットをもたらします。二酸化炭素排出量の削減や循環型社会の構築・地域の活性化など、これからの地球環境を考えるとなくてはならない存在といえるでしょう。

しかし、一方で燃料の安定的な調達や小規模分散型の設備になりやすいこと、発電コストが高いことなどが課題です。さまざまな課題はあるものの、日本におけるバイオマス発電の割合は2020年には3%程度でしたが徐々に増加傾向にあり、2030年度における割合目標は5%程度まで引き上げられると考えられています。

バイオマス発電の割合は今後も増加すると考えられ、現在の課題点をどのように克服するのかが重要になるでしょう。

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