「優良性基準適合認定制度」について解説します。
目次
優良性基準適合認定制度とは?
「優良性基準適合認定制度」は、東京都が平成21年度より実施している、優良な産廃廃棄物処理業者を認定する制度です。
- 排出事業者に信頼できる処理業者情報の提供
- 優良な処理業者の育成と適正処理の推進
- 健全な産業廃棄物処理・リサイクルビジネスの発展
をねらいとしています。
参照東京都環境局 「産廃エキスパート」・「産廃プロフェッショナル」の認定について
優良性基準適合認定制度の申請対象者
東京都の産業廃棄物処理業許可を有し、都内での事業実績が1年以上の者が対象です。
申請の有無は各事業者の判断にゆだねられます。
優良性基準適合認定制度の特徴
認定の種類
出典:東京都環境局
産業廃棄物処理業者の事業内容や取り組み状況に応じて、2つの認定区分が設置されています。
産廃エキスパート (第一種評価基準適合業者) |
業界のトップランナー的業者 |
---|---|
産廃プロフェッショナル (第二種評価基準適合業者) |
業界の中核的役割を担う優良業者 |
第三者評価機関である(公財)東京都環境公社が評価委員会を設定し、公平・公正に評価・認定しています。
3つの評価項目
- 遵法性:法定要件・義務を確実に履行しているか。
- 安定性:安定的で信頼性がある自主的な運営を行っているか。
- 先進的な取組:環境貢献活動など先進的な取組を行っているか。
各項目について、書面審査及び現地審査を実施し、信頼性の高い総合評価が行われます。
認定水準
遵法性 | 安定性 | 先進的な取組 | |
---|---|---|---|
産廃エキスパート | 必須(100%) | 80% | 60% |
産廃プロフェッショナル | 必須(100%) | 70% | --- |
なお令和5年度から評価項目・評価基準が変更されています。
参照公益財団法人 東京都環境公社
優良性基準適合認定制度と優良産廃処理業者認定制度の違い
東京都が定めた「優良性基準適合認定制度」と国が定めた「優良産廃処理業者認定制度」の違いについてまとめました。
優良産廃処理業者認定制度に関するコラムはこちら
名称 | 優良性基準適合認定制度 | 優良産廃処理業者認定制度 |
---|---|---|
管轄 | 東京都 | 環境省 |
申請対象者 | 東京都の産業廃棄物処理業の許可を有し、都内での実績が1年以上の者 | 都道府県の産業廃棄物処理業の許可を有し、事業実績が5年以上の者 |
認定基準 | 産廃エキスパート・産廃プロフェッショナル、加点方式により2つの認定区分。
|
5つの基準をすべて満たす必要あり。
|
認定機関 | 新規申請者:2年間 更新申請者:3年間 |
7年間 |
許可証の表示 | 産廃エキスパート、産廃プロフェッショナル それぞれのロゴマークの表示 |
「優」の表示 |
まとめ
令和4年度は、産廃エキスパート38社、産廃プロフェッショナル21社の計58社が認定業者として選ばれました。
認定業者に選ばれると、東京都環境局の「産業廃棄物処理業者情報の検索」ページで業者選定されやすくなるメリットがあります。
また、認定期間が2~3年と国の優良産廃処理業者認定制度に比べて短いですが、都度更新していくことで、意欲ある事業者とみてもらうこともできます。
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