産業廃棄物処理業者の選ぶときのポイント

産業廃棄物の適正処理やリサイクルのため、良い廃棄物処理業者を選ぶ必要があります。
今回は産業廃棄物処理業者を選ぶポイントをまとめました。

許可の有無・内容の確認

廃棄物の処理および清掃に関する法律(廃棄物処理法)によって、産業廃棄物の収集運搬業に従事する者は、収集や運搬を行う産業廃棄物の種類ごとに都道府県の知事の許可が必要とされています。
選んだ産業廃棄物処理業者が、委託する産業廃棄物の運搬・処理する許可をもっているかを確認します。

産業廃棄物収集運搬許可とは?

対象者は、申請書を含む必要書類を都道府県や同法施行令で定める市に提出します。
許可は、収集や運搬を行う都道府県ごとに必要なため、廃棄物を積載する収集場所とそれらの運搬先の都道府県が異なる場合は、それぞれの都道府県での許可が必要となります。

産業廃棄物収集運搬許可に関するする詳しいコラムはこちら

産業廃棄物処分業許可とは?

産業廃棄物処分業を事業として行う場合、廃棄物処理法に従い、事業を行う区域を管轄する市区町村長または都道府県知事の許可を得る必要があり、申請者が基準に適した施設や能力を有していることや欠格要件に該当しないことを条件としています。
産業廃棄物処分業の許可は、産業廃棄物の種類ごとに許可が必要となります。

産業廃棄物処分業許可に関する詳しいコラムはこちら

行政処分歴の確認

過去に行政処分を受けたことのある産業廃棄物処理業者は避けたほうが良いです。

産業廃棄物に関する行政処分については、

  1. 改善命令
  2. 措置命令
  3. 事業の停止・許可の取り消し

があります。

「許可証」などに行政処分歴の記載はなく、自分で調べる必要があります。
産業廃棄物処理業や処理施設の許可取り消し処分情報は、公益財団法人産業廃棄物処理事業振興財団が運営する「産廃情報ネット」にて確認できます。

行政指導・行政処分に関するコラムはこちら

優良産廃処理業者認定制度を利用

優良な許可業者を選ぶには「優良産廃処理業者認定制度」を利用しましょう。

優良産廃処理業者認定制度とは?

優良産廃処理業者認定制度とは、2011年4月より運用が開始された、通常の許可基準よりも厳しい基準に適合した優良な産廃処理業者を、都道府県等が審査して認定する制度です。
【認定基準】

  • 違法性
  • 事業の透明性
  • 環境配慮の取組
  • 電子マニフェスト
  • 財務体質の健全性
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    【番外編】処理困難通知を受けとったとき

    処理困難通知とは?

    処理困難通知とは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」において、下記のように定められています。

    産業廃棄物収集運搬業者及び産業廃棄物処分業者は、現に委託を受けている産業廃棄物の収集、運搬又は処分を適正に行うことが困難となり、又は困難となるおそれがある事由として環境省令で定める事由が生じたときは、環境省令で定めるところにより、遅滞なく、その旨を当該委託をした者に書面により通知しなければならない。

    参照廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第14条13
    処理困難通知は、廃棄物の収集運搬や処分が困難になったときや困難となるおそれがが生じた日から10日以内に排出事業者などマニフェストを交付した者に書面で通知しなければなりません。

    処理困難通知を受けたときに排出事業者が行うこと

  • 新たな廃棄物や未処理の廃棄物はないか確認
  • 別ルートなどで処分を委託
  • 都道府県知事などに報告書を提出
  • 処理困難通知に関するコラムはこちら

    まとめ

    産業廃棄物業者を選ぶときのポイントをまとめました。
    産業廃棄物の不法投棄や不適切処理を防ぐためにも優良な産廃処理業者を選ぶようにしましょう。

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