「食品ロスの削減の推進に関する法律」第9条より、毎年10月は食品ロス削減月間と定められています。
今回は「フードドライブ」について解説、取り組み内容を紹介します。
目次
「フードドライブ」とは
「フードドライブ」とは、家庭で余っている未使用食品を持ち寄り、フードバンク団体を通じて、広く福祉団体や施設などに寄贈する活動をいいます。
ここでの「ドライブ」は「運転」の意味ではなく、「寄付」の意味をいいます。
主に企業や農家で廃棄されてしまう食品を引き取って寄付する「フードバンク」と違い、「フードドライブ」は家庭で余っている食品を引き取って寄付する仕組みです。
自治体による「フードドライブ」
兵庫県
兵庫県では、「ひょうごフードドライブ推進ネットワーク」(関係団体、スーパー、市町、県等で構成)が中心となって、「ひょうごフードドライブ運動」として全県展開を図っています。
兵庫県庁で2021年9月28、29日にフードドライブを実施したところ、444点・合計107.4kgの食品が寄付されました。
回収場所
県内23市町村にある157店舗で実施しています。
【常設回収】
- コープこうべ(85店舗)
- マルナカ(1店舗)
- イトーヨーカ堂(3店舗)
【定期実施】
- ダイエー(35店舗)
- イオン(9店舗)
- 光洋(24店舗)
持ち込める食品の条件
- 未開封のもの
- 賞味期限まで1か月以上あるもの
- 常温保存のもの(冷蔵・冷凍品以外)
- 製造者または販売者が表示されているもの
- 成分またはアレルギー表示のあるもの
- 日本語表記があるもの
- アルコール類(みりん、料理酒除く)や手作りの品以外のもの
持ち込める食品の種類
- 米(白米)
- 乾麺(パスタ、素麺など)
- 調味料(食用油、醤油、味噌、砂糖など)
- インスタント、レトルト食品
- 缶詰(肉、魚、野菜、果物など)
- 嗜好品(菓子、インスタントコーヒー、お茶など)
東京都江東区
東京都江東区では、区内常設回収場所、「環境フェア」や「江東区民まつり」のイベント等でフードドライブを実施しています。
区内常設回収場所
- 無印良品東京有明(フードドライブ、古着常設回収)
- 清掃リサイクル課窓口
持ち込める食品の条件
- 未開封で外装が破損していないもの
- 賞味期限まで2か月以上あるもの
- びん詰でないもの
- 冷凍・冷蔵・生ものではないもの
- 家庭から出たもの
持ち込める食品の種類
- 缶詰(肉・魚・野菜・果物など)
- 乾物・乾麺(パスタなど)
- インスタント・レトルト食品(冷凍・冷蔵品は除く)
- 嗜好品(お茶・コーヒーなど)
- 飲料(アルコール類は除く)
- 調味料
神奈川県横浜市
神奈川県横浜市では、それぞれの区役所や小売店などでフードドライブを実施しています。
また、「フードドライブを実施したい」という市内の企業や団体に対して、食品回収ボックスやのぼり旗など必要な物品の貸し出しをしています。
受付できる食品
- 穀類(白米、玄米、アルファ米、小麦粉など)
- 缶詰(肉、魚、果物など)
- インスタント・レトルト食品(カレールー、カップ麺など)
- お菓子(チョコレート、クッキー、せんべいなど)
- 調味料(食用油、砂糖、塩、みりん、料理酒など)
- 乾物(そうめん、パスタ、海藻など)
- 飲料(ジュース、お茶、水など)
受付できない食品
- 賞味期限が2か月を切っているもの
- 開封されているもの
- 冷凍、冷蔵保存のもの
- 生鮮食品(生肉・魚介類・生野菜)
- アルコール
- ペットフード
まとめ
世界ではフードドライブ、フードバンク活動は積極的に行われています。
日本でも自治体やスーパーやコンビニなどでフードドライブの輪が広がっています。
お住まいの自治体でフードドライブ活動が行われている場合は、ぜひ家庭で余ってしまっている食品を寄付してみてください。
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