乾燥剤とは?家庭・事業者それぞれの処分方法を解説

食品などに同封されている乾燥剤の種類・処分方法について解説します。

乾燥剤の種類

乾燥剤としてよく使われる以下4種類の特徴をまとめました。

シリカゲル

透明と青色の小さなビーズ状もので水分を含むほとんどの液体や気体を吸収できる、広く使われている乾燥剤です。
シリカゲルは純度の高い二酸化ケイ素からできており、毒性はありません。
青色の粒は塩化コバルトで着色したもので、吸湿力を確認することができます。乾燥状態では青色のままですが、吸湿するとピンク色に変化します。

湿気を吸ってしまったシリカゲルは、袋から取りだしてフライパンなどで炒るなど再び乾燥させると再利用も可能です。再利用する際は誤飲に注意が必要です。

生石灰(酸化カルシウム)

酸化カルシウムと呼ばれる生石灰からできている乾燥剤は、湿気を吸収する力が強いだけでなく原価が安いため、シリカゲルとともに広く使われている乾燥剤です。
白もしくは灰色の小片ですが、水を吸収すると消石灰となり体積が約3倍にまで膨れます。
また急に水分や湿気を吸収すると発熱することもあるので、取り扱いには注意が必要です。
消石灰に変化してしまうと乾燥剤として再利用はできません。

シート乾燥剤(塩化カルシウム)

塩化カルシウムを含ませたシートに両面フィルムをラミネートしたものがシート乾燥剤です。粒上の乾燥剤と比べてコストが割高になりやすいのが特徴です。
乾燥した状態では硬く張りのあるシートのため、個包装のクッキーやおせんべいなど割れやすいお菓子の台紙として多く同封されています。湿気を吸うとシートがやわらかくなります。

脱酸素剤

脱酸素剤は、還元鉄の粉が主成分で、パッケージの中の酸素を吸収し、無酸素状態を保つことで食品の劣化を防ぐものです。
油脂やビタミンの酸化・変色を抑える、カビの発生、繁殖を防止する、防虫といった効果が期待できます。

乾燥剤の処分方法

家庭での処分方法

一般家庭で乾燥剤をゴミとして捨てる場合、「燃えるゴミ」「プラスチックごみ」「燃えるゴミ」など自治体によって異なります。

【ごみ分類(一例)】

神奈川県横須賀市 燃やせるごみ
兵庫県神戸市 可燃ごみ(排出量に制限あり)
千葉県松戸市 その他のプラスチックなどのごみ
愛知県名古屋市 シリカゲル・脱酸素剤:可燃ごみ
生石灰:不燃ごみ
長崎県長崎市 燃やせないごみ
静岡県沼津市 埋め立てごみの日:せともの・ガラス類【1】類

お住まいの自治体での区分を確認したうえで、ゴミ出しを行うようにしてください。

事業活動での処分方法

事業活動に伴い生じた乾燥剤の処分は基本的に「産業廃棄物」として処分しなければなりません。
乾燥剤の産業廃棄物区分は「汚泥」に区分されています。

そのため、産業廃棄物の収集運搬・処分の許可を得ている業者に運搬や処分を委託する必要があります。
また、一般廃棄物として処理できるケースもあるので、専門業者へ事前に確認すると良いでしょう。

まとめ

乾燥剤として再利用(リサイクル)できるのはシリカゲルです。
生石灰は吸湿し消石灰になってしまうと乾燥剤として使うことはできませんが、肥料として再活用できます。

乾燥剤を廃棄する場合は、自治体のゴミ出しのルールを守り、適切な処分を行いましょう。

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