タピオカでプラスチックごみ削減!?キャッサババッグを解説

2020年、レジ袋有料化の開始によりプラスチックごみへの関心が深まっている方も多いのではないでしょうか。海洋汚染が懸念されているプラスチック問題を少しでも減らすために、環境にやさしい素材を使ったバッグ(レジ袋)の開発が進んでいます。

今記事では、タピオカの原料になっているキャッサバで作ったバッグについて解説します。

「飲めるプラスチック」袋とは?

出典:Avani eco.

100%天然素材で安全な「水に溶けるプラスチック」は、インドネシア在住のサーファー、Kevin Kumalaさんが開発しました。この袋はタピオカの原料になっているキャッサバ芋のでんぷんに、植物油と天然樹脂を組み合わせて作ったものです。

「飲めるプラスチック」袋の特徴

従来のレジ袋に近い使用感ですが、75度以上のお湯に浸すと数分で溶けてしまいます。毒性はなく、生物が摂取しても消化可能とされています。さらに約90日~数年かけて自然と土に還るので、マイクロプラスチックになることなく完全に融解できるのが最大の特徴です。

インドネシアのレジ袋事情

インドネシアを含む東南アジア全体で、キャッサバを使った袋はすでに多くの店で使用されています。

また、インドネシアのジャカルタ特別州では、2020年7月1日からスーパーマーケットなどの小売店でのレジ袋の無料配布が禁止されています。すでにほかの多くの州でも無料配布は禁止されています。日本と同様にプラスチックごみを削減することが目的です。

日本の「食べられる!?タピオカバッグ」とは?

出典:INSECT MARKET

日本でもキャッサバを使ったバッグを使用する企業があります。

俳優の香川照之さんがプロデュースしている「INSECT MARKET」では、「タピオカの原料キャッサバ粉100%で作ったショッピングバッグ」を使いています。実際には、印刷インクの染料が使用されていることから、食べることはできないためご注意ください。

「食べられる!?タピオカバッグ」の特徴

製造工程も含め、生態系を壊すことのない原料でできていて、プラスチック0%が最大の特徴です。レジ袋と同程度の重さのものを入れても大丈夫で、とても頑丈に作られています。湿気が多い場所での保管や大雨での使用に注意が必要ですが、約180日で自然に土に還ります。

「食べられる!?タピオカバッグ」が作られるまでの経緯

「INSECT MARKET」はギフトでのお買い物が多く、ショッピングバッグをなくすことは実質不可能でした。経済よりも環境を優先し、それが経済にも好影響を及ぼすと証明したいとの思いでキャッサバ粉バッグを作ったようです。

まとめ

キャッサバを原料としたバッグは数カ月で自然に分解され土に還るのが特徴です。

近年バイオマス素材が配合されているレジ袋が多く利用されるようになりましたが、完全に環境にやさしいとは言えないのが現実です。ごみを捨てるためにプラスチックの袋を買うという方も多く、自然にやさしいキャッサババッグが主流になる日を願うばかりです。

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