昨シーズンに使いきれなかった灯油を今シーズンも暖房器具に使うと、着火不良が起きたり、途中で消火してしまったりとトラブルを引き起こしてしまう可能性が高く、注意が必要です。また、灯油は家庭ごみに出すことができず、個人で処分することができません。
灯油の使用期限や保管方法、古くなった灯油の処分方法を解説します。
目次
灯油の使用期限・保管方法は?
灯油の使用期限
灯油に明確な使用期限はありません。しかし、灯油は保管状態により酸化したり、水や異種の油などが混入したりして「不良灯油」になってしまうことがあります。不良灯油を暖房器具に使うと、燃焼不良や故障の原因となるため、灯油販売店や国民生活センターなどでは、「そのシーズン中に使い切る」ことを推奨しています。
参照独立行政法人国民生活センター「暖房器具に昨シーズンの灯油を使わないで」
灯油の保管方法
灯油をポリタンクに入れて保管しているご家庭が多いのではないでしょうか。ポリタンクは正しい使用、保存を行わないと、灯油の劣化が早まってしまいます。
日本ポリエチレン製品工業連合会による「灯油かんパンフレット(安全・安心)」には、
- 入れていい液体は灯油のみ
- 直射日光を避けた日陰の場所等で保管する
- 「灯油用ポリエチレンかん危険等級Ⅲ」の推奨ラベルがついているものを選ぶ
- 製造年月の確認をする
- 経年劣化しやすいので、5年を目安に交換する
といったポリタンクの取り扱い注意点が記載されています。
灯油は紫外線の影響を受けやすいため、赤色や青色といった色の濃い灯油専用のポリタンク(灯油かん)を使う必要があります。その他にも、雨や雪などの水分が入らないようにポリタンクのキャップをしっかり締めるようにして、灯油の劣化を最小限にしましょう。
古くなった灯油の処分方法
ごく少量の場合は、布や新聞紙に含ませて家庭ごみに出せる自治体もあります。詳しくはお住まいの自治体のごみの分別方法をご確認ください。しかし、通常、灯油を含む廃油は「特別管理産業廃棄物」に指定され、家庭ごみに出す、下水に流す、河川に流すといった方法での処分はNGです。
古い灯油の処分方法は大きく分けて2つあります。
- ガソリンスタンドへ持ち込む
- 不用品回収業者へ依頼する
1.ガソリンスタンド・灯油販売店へ持ち込む
灯油の簡単な処分方法は廃油処理のできるガソリンスタンドや灯油販売店へ持ち込むことです。費用は店舗によって様々です。ただし、回収できるのは購入した店舗のみ、そもそも持ち込みに対応していない店舗も多いので、事前に確認をしましょう。
2.不用品回収業者へ依頼する
不用品回収業者の中には灯油を回収してくれるところもあります。不用品回収業者の場合、自宅まで引き取りに来てくれることが多いので、灯油の持ち運びに不安を感じる方におすすめです。
まとめ
灯油の使用期限はありませんが、早々に劣化してしまうことが多く、1シーズンで使い切るのが理想です。古くなってしまった灯油の処分は簡単にはできないので、毎年持ち越してしまうという方は、小さめのポリタンクで使い切れる量を購入するようにしましょう。
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