廃棄物の種類「放射性物質汚染廃棄物」とは?種類や対象地域について徹底解説

コラム

今回は、放射性物質汚染廃棄物について解説します。

放射性物質汚染廃棄物とは?

放射性物質汚染廃棄物とは、放射性物質により汚染された廃棄物のことを言います。

平成23年3月11日の東北地方太平洋沖地震による津波の影響によって東京電力福島第一原子力発電所の原子力事故が発生し、事故で大気中に放出された放射性物質がによって広い地域に移動・拡散し、によって地面・樹木・建物に降下するなど環境汚染が生じ、放射性物質汚染廃棄物が大量に発生しました。

参照環境省 放射性物質汚染廃棄物とは

放射性物質汚染対処特措法とは?

「平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(放射性物質汚染対処特措法)」は、平成23年8月30日に公布、平成24年1月1日に全面施行されました。

目的

放射性物質による環境汚染の対処に関して国・地方公共団体・関係原子力事業者などが講ずべき措置などについて定めることで、環境の汚染による人の健康や生活環境への影響を速やかに低減することを目的としています。

放射性物質汚染廃棄物の種類

放射性物質を含む廃棄物の種類は、大きくわけて「対策地域内廃棄物」・「指定廃棄物」・「通常の廃棄物」3種類に分類されます。

「対策地域内廃棄物」と「指定廃棄物」は放射性物質汚染対処特措法に基づきが処理をする廃棄物、「通常の廃棄物」は廃棄物処理法に基づき自治体廃棄物処理事業者が処理をする廃棄物です。

参照環境省 放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト 放射性物質汚染対処特措法

対策地域内廃棄物とは?

放射性物質汚染対処特措法に基づき環境大臣が、国が地域内の廃棄物の収集・運搬・保管や処分をする必要がある指定した地域を、「汚染廃棄物対策地域」※と言います。この汚染廃棄物対策地域にある廃棄物を対策地域内廃棄物としています。

※汚染廃棄物対策地域

汚染廃棄物対策地域は、市町村の全域が対象となる場合と区域のうち旧警戒区域および計画的避難区域である区域が対象となる市町村があります。

全域が「汚染廃棄物対策地域」の市町村(福島県) ・楢葉町
・富岡町
・大熊町
・双葉町
・浪江町
・葛尾村
・飯舘村
旧警戒区域および計画的避難区域が「汚染廃棄物対策地域」の市町村(福島県) ・田村市
・南相馬市
・川俣町
・川内村

対策地域内廃棄物の種類

  • 津波による災害廃棄物
  • 被災家屋などの解体により発生する廃材
  • 片付けごみなど

参照環境省 放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト 対策地域内廃棄物について

指定廃棄物とは?

一定濃度「1キログラム当たり8,000ベクレル」を超えて、環境大臣指定したものを「指定廃棄物」としています。

指定廃棄物の種類

  • 日常生活の中で排出されるごみの焼却灰
  • 浄水発生土
  • 下水汚泥
  • 稲わら
  • たい肥など

短期的な安全性は確保されていることから、指定廃棄物が発生した場所で緊急措置として一時保管されていることがありますが、長期的な安全性を確保するためには対策が必要です。

参照環境省 放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト 指定廃棄物について
参照国直轄による福島県における災害廃棄物等の処理進捗状況

まとめ

2020年8月に環境省が発表した「国直轄による福島県(対策地域内)における災害廃棄物などの処理進捗状況」によると、対策地域内の9市町村の11カ所に設置した仮設焼却施設で2020年7月末までに除染廃棄物を含む約119万トンの災害廃棄物が処理済であるとしています。また、現在、稼働中の仮設焼却施設では排ガス中の放射能濃度が検出下限値未満であることも確認されています。

大きな被害を及ぼした原子力事故から9年が経ち、災害廃棄物の処理は着実に進んでいるものの、すべての処理を終えるまでにはまだ時間がかかりそうです。このような事故を2度と起こさないために今何ができるのか、まだ残されている災害廃棄物をいかに速やかに処理していくか。これらは、今後の環境問題を語る上で早期解決せねばならない課題の一つと言えるでしょう。

過去の関連コラムはこちら


全国対応 自走式スクリーンレンタルでがれき分別・コスト削減

関連記事

特集記事

TOP