サステナブルとは?SDGs達成・サステナブルな社会を目指す企業の取り組み

近年注目が集まる「サステナブル(サスティナブル)」について、解説します。

サステナブル(サスティナブル)とは?

サステナブルとは英語でSustainableと表現します。sustain(持続する)とable(〜できる)からできている言葉で、「持続可能な」という意味があります。

持続可能な開発目標(SDGs)におけるサステナブル

2015年9月25日、ニューヨーク・国連本部で開催された国連サミットで「持続可能な開発目標 (Sustainable Development Goals:SDGs)」を中核とする「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択され、サステナブルという言葉が使用されました。SDGsにおける持続可能な開発とは、“将来世代のニーズを損なわずに、現代世代のニーズを満たす開発”のことを言います。

SDGsとは、すべての国を対象に2030年までの達成を目指し、 “誰一人取り残さない”持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のために経済性・社会性・環境性の3つの視点からバランスが取れた社会を構築するための世界共通の⽬標です。169項⽬の達成基準と17のゴール(目標)が決められています。17のゴールは、例えば「7.エネルギー」、「13.気候変動」、「14.海洋」、「15.陸域⽣態系・⽣物多様性」など環境保全に関連するゴールが含まれています。

参照外務省 SDGsとは?
参照環境省 持続可能な開発目標(SDGs)の推進

サステナブルな社会を目指す各企業の取り組み

“将来世代のニーズを損なわずに、現代世代のニーズを満たす開発”というSDGsの考えは、現在だけでなく未来を見据えた企業経営の考えの1つとして重要視されています。

企業が社会の一員として責任を果たすという意味で用いられる「CSR(企業の社会的責任)」という概念が普及したこともあり、「サステナブル」というキーワードを軸に、企業自身のためだけでなく持続可能な社会のために、各企業で現在と未来を見据えた取り組みが始まっています。その例を以下にまとめました。

「つくる責任つかう責任」を考慮した花王の取り組み

「つくる責任つかう責任」とは、SDGs 17のゴールのうちの1つで、花王グループでは原材料選びから商品をごみに出すときまでを考えたエコな取り組みを行っています。

洗剤や化粧品などの原料として使われる「界面活性剤」という成分は、アブラヤシからとれる「パーム核油」から作られています。花王グループは、消費者向け製品に使用するパーム油は、持続可能性に配慮していることを確認できる農園から購入するよう取り組んでいます。

製品製造の工程においては、イトミミズや微生物による食物連鎖を利用した排水処理技術の開発に取り組み、工場排水の汚泥排出の削減に努め、配送の工程ではパッケージの小型化、船や鉄道を利用することで運送時のCO2排出量の削減に努めています。

販売する商品に関しては、洗浄力を高めながら環境負荷を減らすことができる商品、ごみをできるかぎり減らすためのつめかえ・つけかえ用製品の研究開発が行われています。

参照花王株式会社(Kao Corporation) サステナブルな社会をめざして

SDGsの達成に向けたセブン&アイグループの取り組み

セブン&アイグループでは、SDGsの達成に向けて独自で5つの重点課題を課し、現在だけでなく未来を見据えた社会環境の変化への対応、価値ある商品・サービスを通じて豊かな暮らしの実現に努める取り組みを行っています。

その取り組みとは、高齢化や働く女性の増加、小売店舗の減少、人口減少問題に対して、買物の利便性向上という社会インフラの提供、安全・安心な商品・サービスの提供、商品・原材料・エネルギーの無駄をなくすため店舗運営に伴うCO2排出量の削減食品リサイクル率の向上に積極的に取り組むなど多岐にわたります。

参照株式会社セブン&アイHLDGS. サステナビリティの取り組み

まとめ

SDGsという世界共通の目標が提示され、サステナブルという言葉は、国や個人だけでなく、企業でもよく使用されるようになりました。今後、企業は生き残りをかけて、様々な社会環境の変化に対応し、現在だけでなく将来的なニーズも考えた企業経営が必要とされる中、持続可能な社会のために企業として何ができるのか一度考えることが必要となるでしょう。

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