産業廃棄物を収集運搬するコンテナの種類や用途とは?

産業廃棄物を収集運搬するコンテナには様々な種類があります。今回は、コンテナの種類や用途について解説します。

産業廃棄物を運ぶコンテナとは?

「コンテナ」とは、貨物を運ぶときに使用される底の部分が四角形になっている器具を言います。反復使用できる構造・強度があり、積み重ねや固定ができる装具が付いています。収集運搬に使用する容器の中で「コンテナ」と名の付く容器は、専用車両に装着するコンテナフレキシブルコンテナがあります。

参照環境省 通知

コンテナの種類とは?

産業廃棄物の収集運搬に使用する容器は、産業廃棄物のさまざまな性質に適した容器を使用します。コンテナ以外にも、ドラム缶、プラスチックドラム、石油缶、感染性廃棄物容器などがあります。「コンテナ」と呼ばれる容器について以下にまとめました。

フレキシブルコンテナバッグ


(左)クロス形  (右)ランニング形出典:2.2.2 特定廃棄物の飛散・流出防止

フレキシブルコンテナバッグは、布や樹脂製フィルムなどの柔軟性のある材料で作られた袋状の容器です。フレコンバッグ、フレコン、コンテナバッグ、トンバック※と呼ばれることもあります。主に粉粒状廃棄物の収集運搬に使用されています。比較的柔らかい素材でできていることから折りたたむことが可能で、上から吊り上げるための吊り具がついています。1度しか使用できない使い切りタイプのクロス形と、長期間繰り返し使用できるタイプのランニング形の2種類が存在します。

特徴 ・比較的安価で使い捨ても可能
・柔軟性のある素材で袋状
使用できる産業廃棄物の例 がれき類・燃え殻・紙くず・木くず・繊維くず・ゴムくず・ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず・鉱さい・ばいじん・動植物性残さ・廃プラスチック類・汚泥など

※トンバック
1トン程度の重さの廃棄物を入れられることからトンバック、トンパック、トン袋と呼ばれることもあります。

コンテナ車両を利用したコンテナ(脱着装置付きコンテナ車)

コンテナ専用車両(脱着装置付きコンテナ車)を使用するコンテナは、建設現場など様々な場所で利用されています。一時的にコンテナを現場に設置して廃棄物を集め、集めた後にコンテナを脱着装置付コンテナ車に装着し、処理施設へ運びます。

特徴 ・現場にコンテナを設置して収集
・排出事業所の専用コンテナで定期回収
・腐食しない廃棄物を一時的に保管可能
使用できる産業廃棄物の例 がれき類・燃え殻・ばいじん・廃プラスチック類・木くず・動植物性残さ・ゴムくず・金属くず・紙くず・動物のふん尿・繊維くず・ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くずなど

参照産業廃棄物収集運搬車両・運搬容器の種類と特徴

まとめ

廃棄物の収集運搬にかかせないコンテナは、建設現場など様々な場所で活用されています。とくに、大量の建設廃棄物が発生する現場では、現場に一時的にコンテナを設置し一度にまとめて回収できる「脱着装置付きコンテナ車」は非常に便利です。

専用のコンテナ車も用意すると、現場では大変な費用がかかりますが、現場によって廃棄物の量や種類が増減する場合は、レンタルコンテナが便利です。現場にあわせてレンタル期間やコンテナの種類を選択することで、コンテナの管理・維持コストを抑えることができます。

産業廃棄物収集運搬用の容器に関するコラムはこちら

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