がれき(瓦礫)類とは?がれきの種類や廃棄量統計の現状と課題

がれき類とは?

産業廃棄物の一種である「がれき類」とは“工作物の新築、改築または除去により生じたコンクリート破片、アスファルト破片その他これらに類する不要物”とされています。
リサイクルされる場合は、細かく粉砕、ふるいわけされ、路舗装の際に使用される路面材料の再生砕石などに生まれ変わります。

<参考>公益財団法人 日本産業廃棄物処理振興センター

がれき類の種類

がれき類とは“工作物の新築、改築または除去により生じたコンクリート破片、アスファルト破片その他これらに類する不要物”とされていますが、同じ産業廃棄物の中でも、「がれき類」と間違われやすいものとして「ガラスくず、コンクリートくずおよび陶磁器くず」があります。
同じコンクリートが発生すると考え誤解しやすいのですが、建設工事や解体工事で発生した場合は「がれき類」、建設工事や解体工事以外で発生した場合は「コンクリートくず」という違いになります。

がれき類の廃棄量統計

平成28年度の種類別排出量を調べてみると、がれき類は3番目に多い排出量とされ、約6,359万トン排出され、全体の16.4%をしめています。排出量は前年度より減っていますが、割合は同じ結果になっています。

種類別排出量

1 汚泥     約1億6,732万トン(43.2%)(前年度 約1億6,932万トン(43.3%))
2 動物のふん尿 約8,047万トン(20.8%)  (前年度 約8,051万トン(20.6%))
3 がれき類   約6,359万トン(16.4%)  (前年度 約6,421万トン(16.4%))

<参考>環境省

がれき類のリサイクル方法

がれき類の一般的なリサイクルの方法は、破砕し、ふるいわけされて、道路舗装の再生砕石など工事現場の材料に使用されることから、細かくふるいわけをして粒度や強度などを調整し、求められる規格に合うようにリサイクルされます。

再生砕石になるリサイクル工程

1. 重機などによってコンクリートくずの破砕や鉄筋部分を抜き取ります
2. 破砕機で破砕し、磁力選別機などにより鉄くずや金属類を取り除きます
3. ふるいによる粒度などを調整をして、磁力選別機によりさらに金属類をとり除きます

がれき類の処分する際の課題

がれき類は工事現場などで一度に大量発生します。
がれき類がリサイクルされ、大量の再生砕石に生まれ変わった場合、他の製品に比べて体積当たりの質量が大きいために積み込みできる量、運べる量が限られてしまうことや、路盤材などリサイクル製品の価格は、必要とされる工事現場の地域や時期などの影響を受けやすく、安い価格で取り引きされることもあります。
長距離輸送が不向きな点、大量に製造された場合の需要と供給などの観点からリサイクル後の活用方法は課題とされています。
また、ニュースなどで話題になる許可なく廃棄物を処理する行為や許可していない場所に無断で投棄するなどの問題をどう減らしていくかも今後の課題です。

まとめ

「がれき類」は、リサイクル方法や用途が明確にされているにも関わらず、長距離輸送に不向きな点や不法投棄問題など今後の課題を抱えています。
こうした課題を減らしていくためにも、産業廃棄物の処理やリサイクルに携わる機材の投入費や人件費などのコスト削減を違法な手段で行おうとするのではなく、正しい処理方法コスト削減の知識を得ることは大切です。

とくに「がれき類」に関して近年は、自走式スクリーンという自走可能な現場に直接投入できるふるい機は重宝されています。新規購入が難しくランニングコストを抑えたい場合などはレンタルも可能なため、自走式スクリーンの活躍は期待されています。

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